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マルチーズ家の憂鬱
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東京ドーム100個分に及ぶ広大な敷地。
その広さはウィシュタリア王国の領土の3分の1にも及ぶ。
そしてその中心には豪華な邸宅が構えられていた。
シミ一つない白亜の色をした教会風の建物で、部屋は数えられないくらいに多い。
それに合わせて、そこで働く使用人の数も数100人を越えていた。
ここはウィシュタリア王国の最高位貴族、マルチーズ家の邸宅だ。
マルチーズ家はかつて勇者と共に魔王を倒し世界を救ったと言われている聖女末裔であり、メイの実家だ。
その力は貴族でありながら、一国の王に匹敵する絶大な権力を誇る。
ウィシュタリア王国に属しながらも、小国であるその王家よりもマルチーズ家の力は強かった。
なぜなら彼女たちは聖女の力を目覚めさせ、その力はあらゆる病を癒し部位欠損でさえも修復する強力な回復魔法の力を有するからだ。
その事実は、医療の発達していないこの世界において、全ての医療技術を独占していると言っても過言ではない。
もちろんマルチーズ家以外にも回復魔法の使える家系は存在する。
レアチーズ家とブルーチーズ家。
しかし両家の力は、マルチーズ家と比較して大きく劣っていた。
マルチーズ家に逆らえば、大病にかかれば死あるのみ。
足を失えば、もう二度と生えることなく一生歩くことはできない。
マルチーズ家には絶対に逆らうな。
それが数多の権力者に課せられた暗黙の了解であった。
圧倒的な権力、独占された力。
だが、そんなこの世の栄華を極めたマルチーズ家は今、大きな危機に直面していた。
◇◇◇◇
「おい!家出したメイはまだ見つからないのか?」
会議室に大きな怒号が響き渡る。
声を発したのは、ジュライ=マルチーズ。
金色の短髪と赤い瞳の容姿をしており、すらっと背が高く細マッチョのイケメンだ。
そしてメイの実の父であり、このマルチーズ家の婿養子だ。
マルチーズ家に生まれてくるのは、女子のみで絶対に男子は生まれない。
そして必ず光属性の強い魔法適正をもって生まれてくる。
勿論だが、婿養子の彼は聖女の力を持ち合わせていない。
「お父様、何を恐れているのですか?魔人は封印されていますし、どうせ偽物でしょう。
それに仮に本物だったとして、我がマルチーズ家の兵力に適う筈はございませんわ」
そんな父の様子に、金髪の長い髪とエメラルド色の目をした美しい少女が窘めた。
彼女はメイの実の姉エイプリル=マルチーズで14歳、その容姿はメイと瓜二つであった。
ただ少し違うのは彼女の身長は150センチと130センチのメイよりも背が高く、目が少し吊り上がっており垂れ目のメイと比べて少しキツメの印象を受ける。
そんなエイプリルの楽観的な態度に、隣に座る女性が苦言を呈す。
彼女も同じく金色の髪とエメラルド色の瞳。
エイプリルを更に大人にした姿で実年齢は30代後半だが、20代前半くらいの容姿をしている。
なおその容姿はマルチーズ家一族の証で、歴代のマルチーズ家の直系は全て同じ髪と瞳の色をしていた。
彼女はメイとエイプリルの実の母であり、現在のマルチーズ家の当主、ジュン=マルチーズだ。
「エイプリル、貴女は魔人をなめすぎよ。仮に本物だったら、どんなに強い兵士を揃えたところで闇のオーラを纏う魔人には傷一つつけられないわ。そしたらこのマルチーズ家はおろかウィシュタリア王国ごと滅ぼされてしまうわよ」
「魔王や魔人は勇者と聖女が協力して倒したのでしょう?聖女の力をもつ私とお母様で抑えれば何とかなるのではないですか?」
「はあ・・・。エイプリルよく考えろ。お前もジュンも回復魔法しか使えないだろう?
回復だけでどうやって倒すんだ?闇のオーラに対抗できるのは、勇者の力だけだ」
「そんな・・・それでは早く勇者様に助けを求めましょうよ。それに勇者様に会ってみたいわ」
「はあ・・・いるなら、さっさと助けを求めているわよ。私達マルチーズ家と違い、勇者の出自はわかっていない。血縁者はとっくの昔に途絶えていると聞くわ」
「それなら私はどうしたらいいのですか?嫌よ死にたくないわ」
「わかっている。可愛い娘を見殺しにするなんて父である僕は絶対に許さない。
だから代わりの生贄としてメイを探しているんだ。魔人の要求は、娘の首を差し出すこと。エイプリルを指名しているわけではない、だから代わりに役ただずの娘の首を差し出すんだよ」
そう言うとジュライは苛立ちを浮かべ、手に持つ黒い手紙を握りつぶした。
先日、マルチーズ家は魔人アリエスと名乗る者から脅迫状が届いていた。
内容は娘の首を差し出すこと。期限は1週間。
もし断れば、マルチーズ家に攻め入り皆殺しにするとのことだった。
当主を含め、初めはただの悪い悪戯だと思っていた。
だがその手紙には、古来より伝わる魔族の印が押されていたのだ。。
魔族の印とは古来より伝わる禁断の印で、かつで魔王や魔人達が使用していたとされ恐れられていた。
そして歴史書で照合した結果、本物であると言うことが判明した。
その為、本当に魔人ではないかという信憑性が増していたのだ。
「旦那様、申し訳ございません。ウィシュタリア王国中をくまなく探しましたが、メイは見つかっておりません。
もう家出してから1か月以上経っています。もうこの国を出て、隣国のワイマール帝国さらにはエトワール共和国に行っていてもおかしくありません。ですが他国まで探すとなると、とても一週間では間に合いません。もしくは既に死んでいることも想定されます」
「あなた!だから言ったのよ、役ただずでも放っておくのはよくないって。腐ってもマルチーズ家の血筋、政略結婚でもなんでもまだ使いどころがあったんだから・・・。家出がわかった時点で無理やり連れ帰ればよかったのよ」
「嘘つけ!お前も役ただずがいなくなって正々すると喜んでいたではないか!」
「二人ともやめて!とりあえずどうやったらこの私が助かるかどうかを考えるのが先決だわ。そうだ!いっそのこと私が隣国に逃げてしまえば宜しいのでは?」
「やめなさい、そんことすればマルチーズ家がただでは済まないわ。貴女だけ逃げることは許されません」
「そっそんな・・・」
エイプリルは涙を流しその場に崩れ落ちる。
会議室は重苦しい空気に包まれた。
すると突然ドアをあけて、一人の従者の男が駆け込んできた。
「旦那様、当主様!大変な情報が入りました」
「なんだ、騒々しい。今は大切な家族会議中だ。後にしろ!」
「いえそれが重大なニュースなのです。勇者、勇者がワイマール帝国にて確認されたそうです」
「まさか!それは誠なのですか?」
「はい、懇意にしている帝国貴族からの情報で確かなものだと確認済です。昨日、ワイマール帝国に魔人リブラと名乗る者が攻め入り、場内の騎士に多大な損害を与え、セレナ王女様を誘拐しようとしたそうです。ですがそこに居合わせた冒険者がリブラを撃退しました。
情報元の話では、その冒険者は確かに勇者の力を使ったとのことです」
「まあ?勇者様は素敵な男性だったのですか?」
「いえ・・・容姿や性別までは情報が入ってきておりません」
「そう、でもこのタイミングで現れたということは素敵な男性のような気がするわ。
お母様!勇者様に助けを求めましょう。素敵な出会い・・・じゃなかった、魔人に対抗するにはそれしかありませんわ」
「そうね・・・。ワイマール帝国は友好国ですし聖女の力で借りも作ってあるわ。マルチーズ家の頼みとあらば喜んで勇者を派遣してくれるでしょう。それにしても帝国に魔人が出たということはいよいよこの脅迫状は本物だということになるわね」
「ああ、だが勇者が本物なら我々にも勝機があるだろう」
「ええ、魔人の闇のオーラさえなんとかできれば十分勝機はあるわ。ただ勇者の実力が未知数なので戦力に不安があるわね」
「なら、どうする?」
「念の為、こちらも兵力を整えておきましょう。相手が魔人だけとは限らないし、大切なエイプリルの命を守る為にも最善を尽くさないと」
「うむ、そうだな。すぐに手配しよう。ウィシュタリア王家にも救援要請をだしておく」
「お父様、お母様、本当にありがとうございます」
「もちろんよ。貴女は聖女の力をもった大事な娘。見殺しにするなんてできないわ」
「ああ、可愛いエイプリル。本当に僕の家族に生まれてきてくれてありがとう。お前の命は絶対に僕が守るよ」
そう言うと、3人はぎゅっと抱擁を交わするのであった。
それからすぐにマルチーズ家からワイマール帝国へ、勇者派遣の要請が届けられるのであった。
その広さはウィシュタリア王国の領土の3分の1にも及ぶ。
そしてその中心には豪華な邸宅が構えられていた。
シミ一つない白亜の色をした教会風の建物で、部屋は数えられないくらいに多い。
それに合わせて、そこで働く使用人の数も数100人を越えていた。
ここはウィシュタリア王国の最高位貴族、マルチーズ家の邸宅だ。
マルチーズ家はかつて勇者と共に魔王を倒し世界を救ったと言われている聖女末裔であり、メイの実家だ。
その力は貴族でありながら、一国の王に匹敵する絶大な権力を誇る。
ウィシュタリア王国に属しながらも、小国であるその王家よりもマルチーズ家の力は強かった。
なぜなら彼女たちは聖女の力を目覚めさせ、その力はあらゆる病を癒し部位欠損でさえも修復する強力な回復魔法の力を有するからだ。
その事実は、医療の発達していないこの世界において、全ての医療技術を独占していると言っても過言ではない。
もちろんマルチーズ家以外にも回復魔法の使える家系は存在する。
レアチーズ家とブルーチーズ家。
しかし両家の力は、マルチーズ家と比較して大きく劣っていた。
マルチーズ家に逆らえば、大病にかかれば死あるのみ。
足を失えば、もう二度と生えることなく一生歩くことはできない。
マルチーズ家には絶対に逆らうな。
それが数多の権力者に課せられた暗黙の了解であった。
圧倒的な権力、独占された力。
だが、そんなこの世の栄華を極めたマルチーズ家は今、大きな危機に直面していた。
◇◇◇◇
「おい!家出したメイはまだ見つからないのか?」
会議室に大きな怒号が響き渡る。
声を発したのは、ジュライ=マルチーズ。
金色の短髪と赤い瞳の容姿をしており、すらっと背が高く細マッチョのイケメンだ。
そしてメイの実の父であり、このマルチーズ家の婿養子だ。
マルチーズ家に生まれてくるのは、女子のみで絶対に男子は生まれない。
そして必ず光属性の強い魔法適正をもって生まれてくる。
勿論だが、婿養子の彼は聖女の力を持ち合わせていない。
「お父様、何を恐れているのですか?魔人は封印されていますし、どうせ偽物でしょう。
それに仮に本物だったとして、我がマルチーズ家の兵力に適う筈はございませんわ」
そんな父の様子に、金髪の長い髪とエメラルド色の目をした美しい少女が窘めた。
彼女はメイの実の姉エイプリル=マルチーズで14歳、その容姿はメイと瓜二つであった。
ただ少し違うのは彼女の身長は150センチと130センチのメイよりも背が高く、目が少し吊り上がっており垂れ目のメイと比べて少しキツメの印象を受ける。
そんなエイプリルの楽観的な態度に、隣に座る女性が苦言を呈す。
彼女も同じく金色の髪とエメラルド色の瞳。
エイプリルを更に大人にした姿で実年齢は30代後半だが、20代前半くらいの容姿をしている。
なおその容姿はマルチーズ家一族の証で、歴代のマルチーズ家の直系は全て同じ髪と瞳の色をしていた。
彼女はメイとエイプリルの実の母であり、現在のマルチーズ家の当主、ジュン=マルチーズだ。
「エイプリル、貴女は魔人をなめすぎよ。仮に本物だったら、どんなに強い兵士を揃えたところで闇のオーラを纏う魔人には傷一つつけられないわ。そしたらこのマルチーズ家はおろかウィシュタリア王国ごと滅ぼされてしまうわよ」
「魔王や魔人は勇者と聖女が協力して倒したのでしょう?聖女の力をもつ私とお母様で抑えれば何とかなるのではないですか?」
「はあ・・・。エイプリルよく考えろ。お前もジュンも回復魔法しか使えないだろう?
回復だけでどうやって倒すんだ?闇のオーラに対抗できるのは、勇者の力だけだ」
「そんな・・・それでは早く勇者様に助けを求めましょうよ。それに勇者様に会ってみたいわ」
「はあ・・・いるなら、さっさと助けを求めているわよ。私達マルチーズ家と違い、勇者の出自はわかっていない。血縁者はとっくの昔に途絶えていると聞くわ」
「それなら私はどうしたらいいのですか?嫌よ死にたくないわ」
「わかっている。可愛い娘を見殺しにするなんて父である僕は絶対に許さない。
だから代わりの生贄としてメイを探しているんだ。魔人の要求は、娘の首を差し出すこと。エイプリルを指名しているわけではない、だから代わりに役ただずの娘の首を差し出すんだよ」
そう言うとジュライは苛立ちを浮かべ、手に持つ黒い手紙を握りつぶした。
先日、マルチーズ家は魔人アリエスと名乗る者から脅迫状が届いていた。
内容は娘の首を差し出すこと。期限は1週間。
もし断れば、マルチーズ家に攻め入り皆殺しにするとのことだった。
当主を含め、初めはただの悪い悪戯だと思っていた。
だがその手紙には、古来より伝わる魔族の印が押されていたのだ。。
魔族の印とは古来より伝わる禁断の印で、かつで魔王や魔人達が使用していたとされ恐れられていた。
そして歴史書で照合した結果、本物であると言うことが判明した。
その為、本当に魔人ではないかという信憑性が増していたのだ。
「旦那様、申し訳ございません。ウィシュタリア王国中をくまなく探しましたが、メイは見つかっておりません。
もう家出してから1か月以上経っています。もうこの国を出て、隣国のワイマール帝国さらにはエトワール共和国に行っていてもおかしくありません。ですが他国まで探すとなると、とても一週間では間に合いません。もしくは既に死んでいることも想定されます」
「あなた!だから言ったのよ、役ただずでも放っておくのはよくないって。腐ってもマルチーズ家の血筋、政略結婚でもなんでもまだ使いどころがあったんだから・・・。家出がわかった時点で無理やり連れ帰ればよかったのよ」
「嘘つけ!お前も役ただずがいなくなって正々すると喜んでいたではないか!」
「二人ともやめて!とりあえずどうやったらこの私が助かるかどうかを考えるのが先決だわ。そうだ!いっそのこと私が隣国に逃げてしまえば宜しいのでは?」
「やめなさい、そんことすればマルチーズ家がただでは済まないわ。貴女だけ逃げることは許されません」
「そっそんな・・・」
エイプリルは涙を流しその場に崩れ落ちる。
会議室は重苦しい空気に包まれた。
すると突然ドアをあけて、一人の従者の男が駆け込んできた。
「旦那様、当主様!大変な情報が入りました」
「なんだ、騒々しい。今は大切な家族会議中だ。後にしろ!」
「いえそれが重大なニュースなのです。勇者、勇者がワイマール帝国にて確認されたそうです」
「まさか!それは誠なのですか?」
「はい、懇意にしている帝国貴族からの情報で確かなものだと確認済です。昨日、ワイマール帝国に魔人リブラと名乗る者が攻め入り、場内の騎士に多大な損害を与え、セレナ王女様を誘拐しようとしたそうです。ですがそこに居合わせた冒険者がリブラを撃退しました。
情報元の話では、その冒険者は確かに勇者の力を使ったとのことです」
「まあ?勇者様は素敵な男性だったのですか?」
「いえ・・・容姿や性別までは情報が入ってきておりません」
「そう、でもこのタイミングで現れたということは素敵な男性のような気がするわ。
お母様!勇者様に助けを求めましょう。素敵な出会い・・・じゃなかった、魔人に対抗するにはそれしかありませんわ」
「そうね・・・。ワイマール帝国は友好国ですし聖女の力で借りも作ってあるわ。マルチーズ家の頼みとあらば喜んで勇者を派遣してくれるでしょう。それにしても帝国に魔人が出たということはいよいよこの脅迫状は本物だということになるわね」
「ああ、だが勇者が本物なら我々にも勝機があるだろう」
「ええ、魔人の闇のオーラさえなんとかできれば十分勝機はあるわ。ただ勇者の実力が未知数なので戦力に不安があるわね」
「なら、どうする?」
「念の為、こちらも兵力を整えておきましょう。相手が魔人だけとは限らないし、大切なエイプリルの命を守る為にも最善を尽くさないと」
「うむ、そうだな。すぐに手配しよう。ウィシュタリア王家にも救援要請をだしておく」
「お父様、お母様、本当にありがとうございます」
「もちろんよ。貴女は聖女の力をもった大事な娘。見殺しにするなんてできないわ」
「ああ、可愛いエイプリル。本当に僕の家族に生まれてきてくれてありがとう。お前の命は絶対に僕が守るよ」
そう言うと、3人はぎゅっと抱擁を交わするのであった。
それからすぐにマルチーズ家からワイマール帝国へ、勇者派遣の要請が届けられるのであった。
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