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僕をお嫁さんにしたいのか僕のお嫁さんになりたいのか

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「うわあ。綺麗なお部屋。」

ロイのお部屋は可愛らしい。

僕の髪色のようなピンクの乗った黄色に近い、サーモンピンクのカーテンはふわふわフリル。

ベッドルームは見えないけど、落ち着いたアイボリーのソファとテーブルセットには、ピンクでまとめられたフリルとレースのクッション。

テーブルの真ん中にはクッキーとピンクの薔薇。

白いティーカップにも薔薇が描かれている。

「本当はお姉様の部屋だったんだが、お姉様はスッキリした部屋が好みだということで、3歳くらいの時に交換したんだ。でも、今は気に入っている。」

君の色だから。


「あれ?侍女さんがいるのに、自分でするの?」

フリルのエプロンをつけて、自ら紅茶を入れ始めたロイにちょっとビックリ。

いや、平民だと思っていたとき、確かに一人で何でもしてたけども。

「侍女と侍従は、間違いがあってはいけないから居てもらっているだけだ。」

頬を染めて言わなくても。

僕たち、同性なのに。
変なの。

「はい、シン。」

ロイに淹れてもらった紅茶を飲む。

「美味しい。」

「気に入ってもらって良かった!茶葉から自分で栽培したんだ!シンの好みになるように研究を重ねたんだぞ!さあ、クッキーも一緒に食べてくれ!」

一つつまんで齧る。
サクサク。
程よい硬さと甘さ。

「おいし。」


「良かったあ!今朝、早起きして焼いたかいがあった!」

わんこの形をしたぬいぐるみをギュッと抱きしめて、ものすごくキラキラした笑顔。

まぶしっ。

「‥‥‥‥もしかして、そのぬいぐるみも自分で?」

「よくわかったね。」



幻覚かな?

ロイに犬耳と尻尾が見えるぞ。

僕からのご褒美を期待して、尻尾をパタパタさせている。


「私はシンが好きだから、毎日シンのために美味しいおやつを作りたいっ!」


恥ずかしいのか、犬に顔を埋めている。


ロイって可愛いな。


僕をお嫁さんにしたいのか、自分が僕のお嫁さんになりたいのかよく分からないけど。
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