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悪役令息は断罪されました
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「アレン=ファーメットっ!!!貴様は、公爵令息であることを笠に着て、傲慢にも聖女でもあるマーガレットを苛めたな!そのような者は将来の国母には相応しくない!また、聖女を虐げるなどもっての外!お前には『魔女』の嫌疑もある!ゆえに、貴様との婚約を破棄し、このマーガレットと私は婚約するッ!」
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
世界にある国々でも、気候が温暖で比較的平和であるファーマ王国。
その貴族令息令嬢が通う学園の華やかな卒業パーティーにて、唯一の王子であるアルバート=ロス=ファーマは、傍らに自身の柔らかな明るい金髪とグリーンの瞳の色のドレスと宝飾品を纏った女性を抱き、婚約者だった僕を断罪した。
しぃん…と静まる会場は、全く興ざめである。
おいおい、どうしてくれる。
前途ある若者たちの祝いの席にケチがついてしまったじゃないか。
ビロードのカーテンの裏で様子を窺う陛下たちは、今頃顔を青くしていることだろう。
僕は冷めた目で嗜んでいたワインのグラスから唇を離し、元婚約者を見た。
元、でいいんだよな。
「魔女ですか。確かに私は魔法が使えますが、そんなふうに罵られる覚えはないです。貴族であれば多かれ少なかれ皆さん魔法は使えますでしょう?学園の教科でもありますし、そもそも貴族王族と貴き立場になればなるほど、普通は魔力が高いわけで…。あ、ごめんなさい。殿下は魔法が使えなかったですね。」
どういうことかまごうことなき王家にお生まれの王子様でありながら、殿下は魔法が使えない。
魔法を使うための魔力がないわけではない。
むしろ膨大な魔力を体の内に秘めていらっしゃるが、馬鹿の上に努力嫌いなので。
宝の持ち腐れ。魔法が使えないのだ。
軽く煽ってやると、面白いことにゆでだこのようになって、王子の気品って何だっけ!?という振る舞いで怒り出す。
教育前の幼い子どもじゃあるまいし、感情に任せて地団駄踏みながら人を指差すっていかがなものですかね。
「黙れ!その白髪のような髪!白粉をはたいたような白い肌!真っ赤な瞳!まったく禍々しい!公爵家は代々黒髪黒目なのに、お前だけそんな気味が悪い姿……。それは、お前が悪魔だからだろうッ!日の光で肌が爛れるから日傘が欠かせないというのも、悪魔の証拠だ!」
「魔女の次は悪魔ですか。私が光が苦手なのはアルビノという生まれつきの個性があるからですが。」
王子たるものが偏見で罵るなんて、あなた国王にならないほうがいいんじゃないですか。
貴方の方がよほど身分を笠にきて差別をしていますよね。
「煩い煩い!お前はこのマーガレットを苛めたんだ!聖女の、マーガレットをぉ!俺の愛情が得られないからって嫉妬したんだろうがぁ!」
「やれやれ。私は本来、公爵家を継ぐはずだったのに従兄弟の貴方がどーしてもといって聞かなかったから、仕方なく後継を外れて貴方の婚約者になったのですよ。手のかかる仕方ない従兄弟という感情しかないんです。貴方の気が変わるのを一番望んでいたのは私なのに、どうして私が嫉妬するというのか…。苛め?あっ、婚約者になるには爵位が足りない(どこかに養女に入ればいい)とか教養が足りない(努力して身につければいい)とか婚約するまでははしたなく殿下に触れてはいけないとか、殿下と婚約したいのであれば他の殿方と接触しないほうがいいと言ったことを仰っている⁉それは、申し訳ありません。私は、殿下が望むのであれば彼女が婚約者になることを応援したいと思い、助言したつもりだったのですが、伝わっていなかったなんて!」
「えっ あっ ん?」
「酷いわ、アレン様!まるで私を売女のようにあしざまに言うなんて!」
「そ、そうだっ。アレン、聖女になんてことを言うんだ!」
「悪しざまだなんて。それに、確かに『性女』なのでは…と思いますが、彼女は貴重な回復魔法がちょっぴり使えるだけで、神殿が聖女候補にも入れていないと記憶しています。」
「なに…?『聖女とは思うが聖女候補ではない』?ちょっと何言っているか分からん!」
僕も聖女候補でもない彼女を聖女として話せるあなた達が分からない。
「…………そもそも聖女であれば、神職となり、神の伴侶として生涯独身の運命なのですから、愛しい女性のことを聖女だなんて言いふらさないほうがいいですよ。」
マーガレット嬢なら神殿からお断りだと思いますけど、普通は神殿に搔っ攫われます!
「「えっ」」
なんでそんな初めて知ったみたいな表情ができるんだろう。平民だって知っていることなのに。
「さあ、婚約破棄するんですよね。お受けします。」
けろりとした顔でアレンが言えば、アルバートはかあっと頭に血を登らせた。
気に入らない!
全く気に入らない!!!!
「お前はぁああっ、悪魔だぁあっ!お前なんかスラムに追放だッ!貧乏人に囲まれて苦労するがいいっ!」
「ほぅ。スラムに追放ですか。構いませんよ。それでは、皆さま。ごきげんよう。」
真っ白なスーツのアレン=ファーメット公爵令息は、優雅に紳士の礼をして、彼の従者である黒髪黒目の騎士にエスコートされ、会場を去った。
会場の貴族の中で、同席していた公爵――――アレンの父親は、兄にあたる陛下を一睨みすると、それを追いかける。
貴族たちはみんな、ああ、この王統終わったな……と思った。
知らぬはアルバートばかりなり。
陛下夫妻にはアルバートしか子はいない。
だからこそ王太子の地位を得ていたが、王族は他にもいる。
アレンもまた、王位継承権を持つ王族だ。
果たして、転落人生を送ることになるのはどちらか。
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
世界にある国々でも、気候が温暖で比較的平和であるファーマ王国。
その貴族令息令嬢が通う学園の華やかな卒業パーティーにて、唯一の王子であるアルバート=ロス=ファーマは、傍らに自身の柔らかな明るい金髪とグリーンの瞳の色のドレスと宝飾品を纏った女性を抱き、婚約者だった僕を断罪した。
しぃん…と静まる会場は、全く興ざめである。
おいおい、どうしてくれる。
前途ある若者たちの祝いの席にケチがついてしまったじゃないか。
ビロードのカーテンの裏で様子を窺う陛下たちは、今頃顔を青くしていることだろう。
僕は冷めた目で嗜んでいたワインのグラスから唇を離し、元婚約者を見た。
元、でいいんだよな。
「魔女ですか。確かに私は魔法が使えますが、そんなふうに罵られる覚えはないです。貴族であれば多かれ少なかれ皆さん魔法は使えますでしょう?学園の教科でもありますし、そもそも貴族王族と貴き立場になればなるほど、普通は魔力が高いわけで…。あ、ごめんなさい。殿下は魔法が使えなかったですね。」
どういうことかまごうことなき王家にお生まれの王子様でありながら、殿下は魔法が使えない。
魔法を使うための魔力がないわけではない。
むしろ膨大な魔力を体の内に秘めていらっしゃるが、馬鹿の上に努力嫌いなので。
宝の持ち腐れ。魔法が使えないのだ。
軽く煽ってやると、面白いことにゆでだこのようになって、王子の気品って何だっけ!?という振る舞いで怒り出す。
教育前の幼い子どもじゃあるまいし、感情に任せて地団駄踏みながら人を指差すっていかがなものですかね。
「黙れ!その白髪のような髪!白粉をはたいたような白い肌!真っ赤な瞳!まったく禍々しい!公爵家は代々黒髪黒目なのに、お前だけそんな気味が悪い姿……。それは、お前が悪魔だからだろうッ!日の光で肌が爛れるから日傘が欠かせないというのも、悪魔の証拠だ!」
「魔女の次は悪魔ですか。私が光が苦手なのはアルビノという生まれつきの個性があるからですが。」
王子たるものが偏見で罵るなんて、あなた国王にならないほうがいいんじゃないですか。
貴方の方がよほど身分を笠にきて差別をしていますよね。
「煩い煩い!お前はこのマーガレットを苛めたんだ!聖女の、マーガレットをぉ!俺の愛情が得られないからって嫉妬したんだろうがぁ!」
「やれやれ。私は本来、公爵家を継ぐはずだったのに従兄弟の貴方がどーしてもといって聞かなかったから、仕方なく後継を外れて貴方の婚約者になったのですよ。手のかかる仕方ない従兄弟という感情しかないんです。貴方の気が変わるのを一番望んでいたのは私なのに、どうして私が嫉妬するというのか…。苛め?あっ、婚約者になるには爵位が足りない(どこかに養女に入ればいい)とか教養が足りない(努力して身につければいい)とか婚約するまでははしたなく殿下に触れてはいけないとか、殿下と婚約したいのであれば他の殿方と接触しないほうがいいと言ったことを仰っている⁉それは、申し訳ありません。私は、殿下が望むのであれば彼女が婚約者になることを応援したいと思い、助言したつもりだったのですが、伝わっていなかったなんて!」
「えっ あっ ん?」
「酷いわ、アレン様!まるで私を売女のようにあしざまに言うなんて!」
「そ、そうだっ。アレン、聖女になんてことを言うんだ!」
「悪しざまだなんて。それに、確かに『性女』なのでは…と思いますが、彼女は貴重な回復魔法がちょっぴり使えるだけで、神殿が聖女候補にも入れていないと記憶しています。」
「なに…?『聖女とは思うが聖女候補ではない』?ちょっと何言っているか分からん!」
僕も聖女候補でもない彼女を聖女として話せるあなた達が分からない。
「…………そもそも聖女であれば、神職となり、神の伴侶として生涯独身の運命なのですから、愛しい女性のことを聖女だなんて言いふらさないほうがいいですよ。」
マーガレット嬢なら神殿からお断りだと思いますけど、普通は神殿に搔っ攫われます!
「「えっ」」
なんでそんな初めて知ったみたいな表情ができるんだろう。平民だって知っていることなのに。
「さあ、婚約破棄するんですよね。お受けします。」
けろりとした顔でアレンが言えば、アルバートはかあっと頭に血を登らせた。
気に入らない!
全く気に入らない!!!!
「お前はぁああっ、悪魔だぁあっ!お前なんかスラムに追放だッ!貧乏人に囲まれて苦労するがいいっ!」
「ほぅ。スラムに追放ですか。構いませんよ。それでは、皆さま。ごきげんよう。」
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貴族たちはみんな、ああ、この王統終わったな……と思った。
知らぬはアルバートばかりなり。
陛下夫妻にはアルバートしか子はいない。
だからこそ王太子の地位を得ていたが、王族は他にもいる。
アレンもまた、王位継承権を持つ王族だ。
果たして、転落人生を送ることになるのはどちらか。
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