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新妻は欲求不満

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「お父さん?………もしかして……こども………?」


呆けた顔。


「そ。子ども。あれだけ毎日毎日盛ってりゃ、出来ていてもおかしくないだろ?お互い健康で、年齢的にも妊娠しやすい頃合いなんだし。」


ずーん……と、顔を青ざめさせて、体を起こし、膝のところで拳を作っているのを見て、なんだかもう怒る気分でもない。


「お前、呪われてたんだってさ。だからあんなんだったんだって。」


「いや、呪われてたとしても、それは全部私がやったことで、私の願望だよ…。全く、申し訳ない。大事な大事な君にあんなことを…。」


「一日中ヤりたがる上に束縛強すぎなのは勘弁だけど、それ以外は悪くなかった。だからしょーがないから妃になってやるからさ。俺が付いてないとなんか不安だし。」

だから、元気になったらデートしよ。


そういうと、おいおいと泣き出した。


うーん。どしよ。この人って案外子犬みたい。

一生大切にする。
もう、酷いことはしない。

そう言って、キスもしてくれなくなったんだけど。


交換日記??


今更????


あんだけ開発されて、毎日毎晩だったのが急になくなったんだぜ?

俺だってヤりたいんだけど…。










(私の孤児院に残っているのは、双子のユイとマイだけ。あの子たちは6歳だけどしっかりしてるし、ブルードゥがしっかりした身元の養親を見つけてくれるって……。なんて切り出そう。)

「ただいまー。」


久しぶりの孤児院。


なぜか冷えた空気を感じ、シルヴァは身を縮こませた。

人気がない。

留守中は近くの八百屋の主人を頼って、みんなに面倒を任せていたはずだが。



「ユイ?マイ?」



【おかえりなさい…】


「ああ。びっくりした。そこにいたの?ただいま。」



【院長、アイビー、元気だった?】


「うん、元気だったよ。長いこと留守にしてごめんね。お土産にアップルパイをもらってきたから、後でいただこうね。」




【院長、なにかあった?】

「うっ、ごめん。わかっちゃう??実は昔の彼と再会して…。プロポーズされてOKしちゃった!」


【ユイとマイ邪魔?】

「ううん、そんなことないよ。二人が良い親に恵まれるまでは一緒にいるよ。一緒に、お城の近くにお引越しする?彼、お城勤めだし、私もそうなりそうだから…。」



【うん、する。】

【ふふ、会いたいなぁ、アイビーに。】



「そうだね、二人のこと可愛がってたもん。アイビーも喜ぶよ。」




闇の魔の手が忍び寄ることを、まだ誰も知らない。
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