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兄弟

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「ベラドンナあ!!」


「ヴっ!」


「やあ、エドワード。君たちがだいぶ弱らせてくれたから、隙をついて魔法を使えなくしておいたよ。想いを遂げ給え。」

「!!」


ベラドンナは息子の亡骸を右腕で抱え、草陰に潜もうとする。

すかさずタイガーが回り込み、

「シャドウバインド!」
スネイクが体を影で拘束した。


「ベラドンナ、お前は終わりだ。」


エドワルド………いや、エドワードの声が低く響いた。

剣が迫り、ベラドンナの胸を貫く。

その視界の先では、フェニックスがフレディを燃やしていた。

再生できぬよう、転生できぬよう、灰になっていく。


「ゥ゙、ヒヤアア…………」

魔女は鳴き声をあげた。

「エドワード、私が念には念を入れよう。」


絶命した魔女もまた、炎に燃やされる。





権能持ちが集まったことによる勝利。

予言のとおり、エドワードのもとに集まり、呆気なく諸悪の根源は消えた。

国中の人間、ベラドンナの魅了で我を忘れていた人間はこれで元に戻るだろう。

あとは、玉座を取り返し、奪われた国々を復興するのみ。




「エドワード。その可愛らしいコが君のお嫁さん?ドラゴニアの竜なんだね。」

「ティア=ドロップだ。」
「ティアです。お初にお目にかかります。」


「私も君に会わせたい人たちがいるんだ。まずは私の城へ。兵も疲れているだろう。」

その時、一瞬。

木々の隙間から金色が見えた。
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