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君は誰
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「ふはははははは!アレックス伯父上の血筋は根絶やしだあ!」
「ほほほ、お母様がついていますわ?」
我が父と似たような造形でもこれほどまでに醜悪になれるのだろうか。
王太子のフレディと魔女·ベラドンナ。
「くっ…!」
撒いたはずの正規軍も合わせて、かなりの数に囲まれる。
「ほほほ、負け犬どもが集まったって、無意味だと分からないかしら。お馬鹿さんだわ。」
「…………アう。ベラドンナサマ、せいギ。」
焦点の定まらない狂戦士が向かってくる。
「くっ!こちらの十倍はいるぞ!」
「ほほ、コピーしたのよ!うふ、コピーしたら精神が破壊されるけどね!」
関係ないわ、か!
全く腹立たしい。
「倒しても無駄よ?またコピーするだけよ!」
「切りが無い!」
「ははは!しねっ。クソが!お前の嫁は俺様がかわいがってやるよ!」
「ティアを傷つけるのは許せない!」
ああ、ティア!
「お前なんか、ごめんだね。」
気のせいだろうか。ティアの声がする。
ああ。
そこにいるのは。
でも、何故?
「ティア!さがっ「エディ、僕がたすけてあげる。」」
ティアの体がゆっくり浮き上がる。
「僕は冒険者のティア。二つ名を、『千の剣の姫。』」
姫なんて柄じゃないけど。
身の周囲に無数の剣が浮かぶ。
それは舞うように相手を倒す。
「チッ!!」
「みんな、倒すよ!」
勝利の女神の声に、皆がハッとなる。
ティアの剣は私たちを傷つけない。
剣が舞い、剣を足場に跳ね、踊る様に敵陣に切り込んでいく。
負けてられない。
だけど、ティア。
その剣技は。
その能力は…。
『魔女の子』の力じゃない。
それは……。
うっすらと黒髪の隙間からきらりと輝く白銀の角が見える。
そして青く輝く瞳の瞳孔は細長く、明るくきらめいて。
透き通る肌にはうっすらと鱗のような光る模様が浮き立つ。
「うわぁあぁあ!!!」「フレディちゃん!!!!」
無数の刃の物量が、フレディに刺さる。
ベラドンナは自分を守るのに夢中で、弾いた刃を愛しい我が子に向けて放ってしまっていた。
「よくもよくも、よくもおぉおおお!!!!」
兵士を置き去りにして、魔女は息子を抱いてどこかへ消えた。
「アアアア……」
「ウウウ」
視線はさ迷い、血まみれで、重傷を負って、口から涎を垂らしている兵士たち。
彼らにそっと、エドワルドが駆け寄る。
「………死ぬなっ…!」
エドワルドの頭には、光り輝く白い狐の耳。そして、光の尾が生える。
圧倒的な光が広がり、兵士の傷は塞がって、意識も正常化したのか落ち着いた寝息に変わった。
「エディ…。」
「ティア、君は一体…。」
「その言葉、エディにもお返ししますよ。エドワード=フィリップ=フォックス殿下。」
――――――――そしてその頃ベラドンナは…。
「フレディちゃん、大丈夫よ。『鳥』を捕まえれば……体が硬直する前なら…生き返ることができるんだから…。」
フレディを抱えてファイアーバード王国に侵入しようとしていた。
「ほほほ、お母様がついていますわ?」
我が父と似たような造形でもこれほどまでに醜悪になれるのだろうか。
王太子のフレディと魔女·ベラドンナ。
「くっ…!」
撒いたはずの正規軍も合わせて、かなりの数に囲まれる。
「ほほほ、負け犬どもが集まったって、無意味だと分からないかしら。お馬鹿さんだわ。」
「…………アう。ベラドンナサマ、せいギ。」
焦点の定まらない狂戦士が向かってくる。
「くっ!こちらの十倍はいるぞ!」
「ほほ、コピーしたのよ!うふ、コピーしたら精神が破壊されるけどね!」
関係ないわ、か!
全く腹立たしい。
「倒しても無駄よ?またコピーするだけよ!」
「切りが無い!」
「ははは!しねっ。クソが!お前の嫁は俺様がかわいがってやるよ!」
「ティアを傷つけるのは許せない!」
ああ、ティア!
「お前なんか、ごめんだね。」
気のせいだろうか。ティアの声がする。
ああ。
そこにいるのは。
でも、何故?
「ティア!さがっ「エディ、僕がたすけてあげる。」」
ティアの体がゆっくり浮き上がる。
「僕は冒険者のティア。二つ名を、『千の剣の姫。』」
姫なんて柄じゃないけど。
身の周囲に無数の剣が浮かぶ。
それは舞うように相手を倒す。
「チッ!!」
「みんな、倒すよ!」
勝利の女神の声に、皆がハッとなる。
ティアの剣は私たちを傷つけない。
剣が舞い、剣を足場に跳ね、踊る様に敵陣に切り込んでいく。
負けてられない。
だけど、ティア。
その剣技は。
その能力は…。
『魔女の子』の力じゃない。
それは……。
うっすらと黒髪の隙間からきらりと輝く白銀の角が見える。
そして青く輝く瞳の瞳孔は細長く、明るくきらめいて。
透き通る肌にはうっすらと鱗のような光る模様が浮き立つ。
「うわぁあぁあ!!!」「フレディちゃん!!!!」
無数の刃の物量が、フレディに刺さる。
ベラドンナは自分を守るのに夢中で、弾いた刃を愛しい我が子に向けて放ってしまっていた。
「よくもよくも、よくもおぉおおお!!!!」
兵士を置き去りにして、魔女は息子を抱いてどこかへ消えた。
「アアアア……」
「ウウウ」
視線はさ迷い、血まみれで、重傷を負って、口から涎を垂らしている兵士たち。
彼らにそっと、エドワルドが駆け寄る。
「………死ぬなっ…!」
エドワルドの頭には、光り輝く白い狐の耳。そして、光の尾が生える。
圧倒的な光が広がり、兵士の傷は塞がって、意識も正常化したのか落ち着いた寝息に変わった。
「エディ…。」
「ティア、君は一体…。」
「その言葉、エディにもお返ししますよ。エドワード=フィリップ=フォックス殿下。」
――――――――そしてその頃ベラドンナは…。
「フレディちゃん、大丈夫よ。『鳥』を捕まえれば……体が硬直する前なら…生き返ることができるんだから…。」
フレディを抱えてファイアーバード王国に侵入しようとしていた。
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