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エンディング
仲睦まじい王妃と陛下の話
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雪深く、年中通して夏の時期が短く。
けれど、火山のエネルギーさえ味方につけ、科学の力で発展しているウインター王国には、誰よりも美しい男オメガの王妃がいる。
黒髪に精霊の愛し子の証である、海のような真っ青な瞳は吸い込まれそうで、どこか神秘的。
愛する陛下との間に5人もの子どもに恵まれて、年齢を重ねても、その容色は衰えることなく、むしろ子どもを産んで多少肉をつけたことで、柔らかで丸い魅力があった。
陛下は、この国の王統ではあるものの、前王妹の息子であり、王太子になった時は、反対する者もいた。
けれど、二人で地道に信頼を得て、今の二人がいる。
元々仲の良い友人であった二人は、今ではすっかり仲の良い夫夫である。
彼らの長男であるルカ王子が王太子になり、前王の第一子であるスワン殿下の令嬢と結婚することで、再び王家の血は還る。
ルカとその婚約者であるオディールは、まるでそれが使命のように、自ずとお互いを意識するようになり、結ばれた。
初めは、頭がいいルカが忖度しているのではないかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
幼馴染で親戚という幼い頃からの距離感が、二人を結び付けたということだそうだ。
「全員配置につけ!逃がすな!」
城が騒めき、ルカは弟のサンドルと窓から外を見た。
「お父様、かっこいい。」
「またお母様に横恋慕した人が刺客を送ってきたんでしょ。」
「それを全部事前に察知して、近寄らせないからね。」
子どもたちは父親を尊敬する。
そして、その父の隣で、いつまでも幸せそうに微笑む母に微笑ましく思う。
いつか、自分も―――――――――。
end
けれど、火山のエネルギーさえ味方につけ、科学の力で発展しているウインター王国には、誰よりも美しい男オメガの王妃がいる。
黒髪に精霊の愛し子の証である、海のような真っ青な瞳は吸い込まれそうで、どこか神秘的。
愛する陛下との間に5人もの子どもに恵まれて、年齢を重ねても、その容色は衰えることなく、むしろ子どもを産んで多少肉をつけたことで、柔らかで丸い魅力があった。
陛下は、この国の王統ではあるものの、前王妹の息子であり、王太子になった時は、反対する者もいた。
けれど、二人で地道に信頼を得て、今の二人がいる。
元々仲の良い友人であった二人は、今ではすっかり仲の良い夫夫である。
彼らの長男であるルカ王子が王太子になり、前王の第一子であるスワン殿下の令嬢と結婚することで、再び王家の血は還る。
ルカとその婚約者であるオディールは、まるでそれが使命のように、自ずとお互いを意識するようになり、結ばれた。
初めは、頭がいいルカが忖度しているのではないかと思ったが、どうやらそうではないらしい。
幼馴染で親戚という幼い頃からの距離感が、二人を結び付けたということだそうだ。
「全員配置につけ!逃がすな!」
城が騒めき、ルカは弟のサンドルと窓から外を見た。
「お父様、かっこいい。」
「またお母様に横恋慕した人が刺客を送ってきたんでしょ。」
「それを全部事前に察知して、近寄らせないからね。」
子どもたちは父親を尊敬する。
そして、その父の隣で、いつまでも幸せそうに微笑む母に微笑ましく思う。
いつか、自分も―――――――――。
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