王子様との婚約回避のために友達と形だけの結婚をしたつもりが溺愛されました

竜鳴躍

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番外編 執事との恋

兄の執事で恋人で

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夢じゃないだろうか。

「ヤードもサンドルも本気だということがよく分かりました。だから、クリフォート伯爵家とも話し合って、2人を婚約者として結びます。」

アレックスお母様が認めてくださった!


「ただし、18になるまではエッチだけは駄目だぞ!」

「レナードっ!ストレートすぎ!」




「ありがとうございます!ヤードっ!僕たち婚約者だって!」

「おじさんだけど、宜しくお願いしますね。」

何年かぶりに感極まってサンドルはヤードに抱きついた。
ヤードも嬉しそうに抱っこする。

「ヤードはおじさんでも素敵だよ!」



こほん。


咳払いの音は、父親であるレナードから。



「婚約者といっても、王子と執事なんだから。わきまえなさい。」







楽しそうにお茶をするサンドルとヤードを庭のガゼボから見守りながら、ブランコで隣に座るレナードを見て、アレックスは微笑ましそうに笑う。


「レナードは2人を応援していたのに。やっぱり男親だね。」

「うちの天使が。」

「それ、僕のお父様も言っていたらしいよ。」

「どうするのさ、あと3人娘がいるのに。」

「うう。もう耐えられない。」


「よしよし。」


〈レナードおっきな子どもね。〉
〈アレックス、サンドルがうまくいってよかったね。〉

「スカイ!アーク!久しぶり。」

子どもたちを産んで育てているうち、だんだんと精霊たちは僕から離れて、精霊の王様のところへ戻るようになった。

僕が幸せになったからなんだって。

でも何かあれば、一瞬で駆けつけてくれる。


「まだ足りない。アレックス、慰めて?」

もう!精霊たちに嫉妬してるの?


「いいけど、さすがにもう産まないからね?」


僕たちは仲良くガゼボを後にする。
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