68 / 113
ウインター王国
怖いよ
しおりを挟む
「ん…………」
目が覚めると、知らない部屋に僕はいた。
城にいたはずなのに?
ルカもいない。
生まれてからずっと一緒だった精霊たちもいない。
「や、やだ。ルカ!レナードっ!スカイ!アーク!!」
僕は攫われたの?
お城から?
ああ。ルカ。一緒にいたルカはどうなったの?
お母様がいなくて、きっと泣いてる。
ルカ。ルカ。
ルカだけはどうか無事でいて。
おっぱいが固くて痛い。
不安で指が震えるのを、指を重ねて胸のあたりで握りしめる。
「ああ。起きたんだね。おはよう。」
そこにいたのはレナードじゃない。
同じにおいの氷河雹太。
どうして………
この人が?
「君がどうしても欲しかったんだあ。」
「僕はレナードの番だっ!」
動かない体。
恐怖するとこんなに体は自由にならない。
「ここは船の上だよ。秋月国に行くんだ。」
「番以外だと死ぬんだからな…………」
「あはは。疑似フェロモンがあるから平気さ。似てるだろう?あいつと匂いが……。」
そんな。
レナードの匂いのする香り袋を見せられる。
「さあ、愛し合おう。」
僕をベッドに突き飛ばして、上の服を脱がせた男は、たるんだお腹に不機嫌になった。
「美しくないな。大丈夫。きれいに痩せさせてあげる。」
こんなやつ。
大っ嫌い!
レナードっ!早く助けてよ!
目が覚めると、知らない部屋に僕はいた。
城にいたはずなのに?
ルカもいない。
生まれてからずっと一緒だった精霊たちもいない。
「や、やだ。ルカ!レナードっ!スカイ!アーク!!」
僕は攫われたの?
お城から?
ああ。ルカ。一緒にいたルカはどうなったの?
お母様がいなくて、きっと泣いてる。
ルカ。ルカ。
ルカだけはどうか無事でいて。
おっぱいが固くて痛い。
不安で指が震えるのを、指を重ねて胸のあたりで握りしめる。
「ああ。起きたんだね。おはよう。」
そこにいたのはレナードじゃない。
同じにおいの氷河雹太。
どうして………
この人が?
「君がどうしても欲しかったんだあ。」
「僕はレナードの番だっ!」
動かない体。
恐怖するとこんなに体は自由にならない。
「ここは船の上だよ。秋月国に行くんだ。」
「番以外だと死ぬんだからな…………」
「あはは。疑似フェロモンがあるから平気さ。似てるだろう?あいつと匂いが……。」
そんな。
レナードの匂いのする香り袋を見せられる。
「さあ、愛し合おう。」
僕をベッドに突き飛ばして、上の服を脱がせた男は、たるんだお腹に不機嫌になった。
「美しくないな。大丈夫。きれいに痩せさせてあげる。」
こんなやつ。
大っ嫌い!
レナードっ!早く助けてよ!
23
お気に入りに追加
2,700
あなたにおすすめの小説

愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。
[離婚宣告]平凡オメガは結婚式当日にアルファから離婚されたのに反撃できません
月歌(ツキウタ)
BL
結婚式の当日に平凡オメガはアルファから離婚を切り出された。お色直しの衣装係がアルファの運命の番だったから、離婚してくれって酷くない?
☆表紙絵
AIピカソとAIイラストメーカーで作成しました。

愛しいアルファが擬態をやめたら。
フジミサヤ
BL
「樹を傷物にしたの俺だし。責任とらせて」
「その言い方ヤメロ」
黒川樹の幼馴染みである九條蓮は、『運命の番』に憧れるハイスペック完璧人間のアルファである。蓮の元恋人が原因の事故で、樹は蓮に項を噛まれてしまう。樹は「番になっていないので責任をとる必要はない」と告げるが蓮は納得しない。しかし、樹は蓮に伝えていない秘密を抱えていた。
◇同級生の幼馴染みがお互いの本性曝すまでの話です。小学生→中学生→高校生→大学生までサクサク進みます。ハッピーエンド。
◇オメガバースの設定を一応借りてますが、あまりそれっぽい描写はありません。ムーンライトノベルズにも投稿しています。

婚約破棄?しませんよ、そんなもの
おしゃべりマドレーヌ
BL
王太子の卒業パーティーで、王太子・フェリクスと婚約をしていた、侯爵家のアンリは突然「婚約を破棄する」と言い渡される。どうやら真実の愛を見つけたらしいが、それにアンリは「しませんよ、そんなもの」と返す。
アンリと婚約破棄をしないほうが良い理由は山ほどある。
けれどアンリは段々と、そんなメリット・デメリットを考えるよりも、フェリクスが幸せになるほうが良いと考えるようになり……
「………………それなら、こうしましょう。私が、第一王妃になって仕事をこなします。彼女には、第二王妃になって頂いて、貴方は彼女と暮らすのです」
それでフェリクスが幸せになるなら、それが良い。
<嚙み痕で愛を語るシリーズというシリーズで書いていきます/これはスピンオフのような話です>
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる