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ウインター王国

お腹が苦しい!

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湯あみのためにレナードが僕を浴室にお姫様抱っこで運ぶ。

「レナード様。気持ちは分かりますが、あまり過保護にするといつまでも体力が戻りませんから、今だけですよ。」

メリーに指摘されてレナードはバツが悪そう。かわいい。



浴室の姿見で、出産後の自分の姿を見た。

う~ん…。聞いてはいたけどショック…。


赤ちゃんがいたお腹はぺたんこにならずに、すこ~し膨らみが小さくなったかなぁ程度。


うわぁあ。



「すっかり体がぶよぶよになっちゃったなぁ。」

「俺たちの子どもを産んでくれた証だよ。ありがとう。」


「僕のこと、嫌いにならない?」

「なるものか。俺はアレックスが絶世の美人だから好きになったんじゃないぞ!」


うふふ、うれしいなー。


………でも、僕より若くてかわいくてスタイルのいい子が現れたら嫉妬しちゃうと思うから。

頑張るぞ!ダイエット!





「あーん、あーん。」

湯浴みから帰ると、同じようにリリーにお風呂に入れてもらってほかほかになったルカが泣いている。


「お腹すいたんですね、はい。ミルクですよ。」

メリーがミルクを作ってやってきた。



赤ちゃんを産んだのに、僕のおっぱいはあんまり出てくれなかった。


「抱っこ。僕がミルクをあげるから。ルカ、おいで。お母様だよ。」



おっぱいがじんわりと濡れる。

乳首につんと走る痛み。



「どうしたらおっぱいがでるのかなあ。」

「そうですね。胸を温めるとかマッサージするとか聞いたことあります。あと、吸われているうちにだんだん出るとか。」

そっか。ルカに僕のおっぱいも吸ってもらおう。

「一番は水分とか栄養とか。しっかりとることですね。」


そうなんだ。





「うっ、はく、くるし」

「アレックス、無理するな。」

「だって、たべなきゃ。おっぱいでないんだもん!」
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