王子様との婚約回避のために友達と形だけの結婚をしたつもりが溺愛されました

ウインター王国

お妃修行！

学園を卒業してウインター王国に来た僕たちを新しい生活が待っていた！


「うふふ。王太子教育って大変だけど頑張ってるかね！」

「やればできるよー。」


んもう！スワン王子とリーフ王子は！

２人の側にはいつもお相手の騎士様が。


「もう、お二人とも忙しいんでしょう？」



「まあ忙しいんだけども。僕たち、自分たちの結婚式の準備していて気づいちゃって。君たちも結婚式必要じゃないかい？」




そういえば……。

僕たちってグレイシャスと結婚したくないがために慌てて夫婦になって、今やお腹に子どもがいるわけですけれど。

ちゃんとウエディングドレス着てない。



「王太子と王太子妃になるんだから、立派な式を挙げた方がいいよ。お披露目も兼ねてね。うちの国の教会にお金が落ちるし。」

「主要な貴族は長期休暇中の根回しで好意的に受け入れてくれてるけど、中には君たちのこと、よそものだって嫌がっている貴族もいるしね。なめられないためには最初が肝心！」

リーフ王子は相変わらずだなあ。




「うーん、でも僕まだちょっと悪阻があるんだよね。悪阻がもう少しよくならないと不安。」

お腹がほんのちょっぴり、ぷくぅとしてきた。










「何が精霊の愛し子よ。この国には精霊の加護は要らないわ。大体レイチェル様の忘れ形見か知らないけれど、今まで他国にいたのにいきなり王太子なんて。」

「この国には立派な王子様が二人もいらっしゃるではないですか。オメガでもいいじゃないですか。」


僕たちを歓迎していない人たちも、まだまだたくさん。