王子様との婚約回避のために友達と形だけの結婚をしたつもりが溺愛されました

狩りの成果

「ただいま！」

狩りに出ていたレナードたちが帰ってきた！

「お帰りなさい。」


ん？

レナードはどこ？


陛下たちの後ろに隠れているのを発見！


「なんで隠れているの………」

「かっこ悪くて……。」


なんでも陛下や騎士たちは獲物を仕留められたのに、レナードは逃げられたらしい。


「最初からすばしっこくて的が小さいのを狙うからだ。」

「慣れれば仕留められますよ！」

騎士たちに慰められて、しょんぼりしてる。

僕はわかるよ。
僕が山鳥好きだから、僕の好きな鳥を狩りたかったんだよね。



ふふっ。
なんだか僕たちって同じだね。


「はい、レナード。プレゼント。」

ハンカチをえいって渡しちゃう。

「はなまる？」

「薔薇の予定だったんだけどうまくいかなかったんだ。僕たちおんなじ。修行中だね。」

「ありがとう。嬉しい。大切にするっ。」



夜は猪や鹿のジビエが出た。






布団の中で今夜も睦みあう。

クリフォート家から送られてきた衣装を元に、ウィンター王国で整えて、夜会の準備はバッチリだ。

すっかり元に戻ったプラチナブロンド。

生きていた息子に陛下は何を思うのだろう。



陛下くらいは、味方であって欲しいと思う。