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お似合いな二人

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「どうしたんだ、いったい二人は。」

「ブルーノ様、どうやら二人は知り合いだったみたいで…。」



今日の俺たちは仲人。………絶対あう!って思ってたから引き合わせようってなったんだけど、まさか二人とも知り合いだったなんて。


「ほほほ。あとはわかいふたりで。」

「ニーノ、棒読みだぞ。」






2人にされて、ヒューリーとマシューは向かい合う。

とりあえず、ヒューリーも座ってもらった。


「……………あの、ね。私は嫌じゃなかったのよ。」


「じゃあなんで騎士団辞めたんですか!俺、先輩を追いかけて入ったのに……。また、会えたらあの日のことを謝ろうって…。」

「だって気まずくて…。ずっと可愛い後輩だと思ってたのに、意識しちゃうから。それに、私は元々剣より針を持っている方が好きだったの。騎士より今の仕事がしたかったのよ。実家には勘当同然だけど、結果的に本当の私を見つめるいい切っ掛けになったし。だから謝らなくていいの。」



「告白、したかったんです。順番を間違えたから。今からでも言っていいですか…。」



「私も再会できたら言いたかったことがあったの。一緒に言わない?」


「「好きです。結婚してください。」」


ぷっと、笑みがこぼれる。

再会したばかりなのに、長年連れ添った夫婦のよう。





「私はてっきりあれは若気の至りということで、あなたはとっくにどっかのご令嬢と結婚したとばかり思ってたわ。」

「センパイ以上の人はいなかったんですよ。」









「なんか上手くいったようですね。ブルーノ様。」

「そうだな。そういえば、彼らを結婚させるのなら、私たちがまずは先に結婚する必要があると知っていたかい?」


「あっ。」



「エンリケも早く養子に来たそうにしているし、あいつも相手がいることだし。もちろん私の希望としてもなるべく早く結婚したい。卒業まで待てそうもない。」

「じゃあ、18の誕生日に妻にしてくれますか?」


「もちろん。」


柱の影でするキスは、ちょっとドキドキする。
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