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朝起きると銀世界

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朝起きると、一面銀世界だった。

嬉しくなって、もこもこのコートを着て部屋から飛び出しちゃう。


「うわぁぁ、ふかふかだー!本当に雪って積もりたてはふかふかなんだ!」


手袋で雪を掴んで、雪だるまを作る。


大きい雪だるまと小さい雪だるま。


「ふふふ。」




「ご飯だよ、ニーノ。」

振り返るとブルーノ様がいた。

「はい!」


「ニーノは初めてがいっぱいだね。」


「はい。ブルーノ様と、初めてをたくさん経験したいです。」

「それは……っ(またもう、無意識に煽る…っ!)」

「大きい雪だるまはブルーノ様で、小さいのが俺です。こんなふうに、年をとっても寄り添いたい。ブルーノ様、長生きしてくださいね。年が離れているから、うんとうんと健康に気を付けてください。俺を置いて行かないで。」


「頑張るよ。」


手袋越しの手は大きい。

今日はご飯食べたら狩りに行く。


何か俺も狩れるといいなぁ。



「ブルーノ様、なんだかちょっと不安になってきました。」


「…?狩り?」


「俺、結局馬に乗れないし。運動神経はどこにいったんでしょうか………。それに、銃って重いんでしょ?」


「私と一緒に狩ればいいよ。馬だって来年くらいにはちゃんと乗れるさ。」


「はい!」












「今日、かな。」

オペラグラスで遠くから男が見ている。

暗殺者は気配を断つ。

まだ、誰も気付かない。
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