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今日は誰もいない日
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なんだかお城に問題のあるお客様がいらっしゃるらしい。
朝からシリアス家はパタパタしていて、なぜか真面目眼鏡じゃない格好でみんなドレスアップして出かけて行った。
お母様曰く、見た目でマウント取ってくる輩だから?それ以上だということを見せつける??らしい。
なんで人間ってマウントをとりたがるのか、俺にはよく分からない。
お父様もお母さまもお兄様もミーナも、全員がお城。
なぜミーナまで行ったのかはよく分からないけど。
しかし、本気を出してドレスアップしたみんなは目がつぶれるんじゃないかというくらい綺麗だったな。
下手したら王族も霞むのではないだろうか。
シリアス公爵家で待っていると、馬車の音が聞こえてくるのが微かに聞こえた。
――――実は、お父様から婚約についてOKがもらえた。
近々日を改めて、婚約しようってことになったのだ。
だから……今日は。王弟でんか………じゃない、ブルーノ様に来ていただいた。
まずは僕の口から、お返事がしたくて。
「ニーノ。お招きありがとう。」
綺麗なバラの花束。
嬉しい!
「僕一人ですが、承諾は得ているので。どうぞ。」
応接間にお通しして、執事にお茶とお菓子を運んでもらう。
「……えっと。ご両親はいらっしゃらないのかい。君一人の時に来てしまって、申し訳なかったかな。」
「いいえ!俺が父に承諾を得て呼んでいるのですから!」
――――――――あの、お返事をしたくて。
深呼吸。
「ブルーノ……様。プロポーズ、お受け、しますっ。……今日はその返事をと…。」
ブルーノの目が見開かれる。
ぎゅっと抱きしめられた。
「ありがとう、ニーノ。一生大切にする!」
「あの、それで…。当主同士の書類作成はまだ、これからですが。これからよろしくお願いしますということで、ですね。今度の学園祭……、婚約者として見に来てくださいっ。」
はずかしっ!
「学園祭!ああ、もうそんな時期か。」
「うちのクラスは劇なんですよ、俺がなぜかシンデレラなんです!」
「王子はどいつだ。」
とたんに顔が怖くなる。
「シーザルですよー。」
「あいつか、あいつならまあいい。(本命がちゃんといるしな)」
「それに、エンリケ王子がキャンプファイヤーの女神を俺にしてほしいそうなので、それもしますから!」
「行く!絶対行くよ!」
うふふ。楽しい。
嬉しいな。
朝からシリアス家はパタパタしていて、なぜか真面目眼鏡じゃない格好でみんなドレスアップして出かけて行った。
お母様曰く、見た目でマウント取ってくる輩だから?それ以上だということを見せつける??らしい。
なんで人間ってマウントをとりたがるのか、俺にはよく分からない。
お父様もお母さまもお兄様もミーナも、全員がお城。
なぜミーナまで行ったのかはよく分からないけど。
しかし、本気を出してドレスアップしたみんなは目がつぶれるんじゃないかというくらい綺麗だったな。
下手したら王族も霞むのではないだろうか。
シリアス公爵家で待っていると、馬車の音が聞こえてくるのが微かに聞こえた。
――――実は、お父様から婚約についてOKがもらえた。
近々日を改めて、婚約しようってことになったのだ。
だから……今日は。王弟でんか………じゃない、ブルーノ様に来ていただいた。
まずは僕の口から、お返事がしたくて。
「ニーノ。お招きありがとう。」
綺麗なバラの花束。
嬉しい!
「僕一人ですが、承諾は得ているので。どうぞ。」
応接間にお通しして、執事にお茶とお菓子を運んでもらう。
「……えっと。ご両親はいらっしゃらないのかい。君一人の時に来てしまって、申し訳なかったかな。」
「いいえ!俺が父に承諾を得て呼んでいるのですから!」
――――――――あの、お返事をしたくて。
深呼吸。
「ブルーノ……様。プロポーズ、お受け、しますっ。……今日はその返事をと…。」
ブルーノの目が見開かれる。
ぎゅっと抱きしめられた。
「ありがとう、ニーノ。一生大切にする!」
「あの、それで…。当主同士の書類作成はまだ、これからですが。これからよろしくお願いしますということで、ですね。今度の学園祭……、婚約者として見に来てくださいっ。」
はずかしっ!
「学園祭!ああ、もうそんな時期か。」
「うちのクラスは劇なんですよ、俺がなぜかシンデレラなんです!」
「王子はどいつだ。」
とたんに顔が怖くなる。
「シーザルですよー。」
「あいつか、あいつならまあいい。(本命がちゃんといるしな)」
「それに、エンリケ王子がキャンプファイヤーの女神を俺にしてほしいそうなので、それもしますから!」
「行く!絶対行くよ!」
うふふ。楽しい。
嬉しいな。
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