【完結】女装して姫プレイにハマった公爵次男は 王弟殿下に絡めとられる

無理しちゃった

朝から体が重い気はしたけど、体調が悪かったのか。

皆に申し訳ないなあ。


昔から体調が悪くても、なかなか気づかないんだよなぁ。


普通に学校へ行ってテストも受けて帰ってきてぶっ倒れたこともあった。




みんな………楽しんでいたのに。

きっと興ざめしたよね。

申し訳ないなあ…。



ぼんやりした頭で瞼を開けると、人の気配がした。



「大丈夫？」



ブルーノ………王弟殿下！！！？




思わず跳ね起きようとして、止められた。


「ニーノ。ごめんね。本当はずっと、君がローズだって分かってたんだ。」


えっ。



自分の髪に触れる。

短い。


そうだ。湖に入って、びしょぬれ。侍女たちが整えてくれたはず。

服も脱がせて、着替えさせて…。



ベッドのサイドテーブルには、乾かしたヘアピースが置かれている。





「…………ごめんなさい。」



皆もショックだっただろう。もう話しかけてくれないかもな。
特にマーマレイドとベリーサは…。



「謝らなくていい。女装が…ただ単に変装のつもりだったのは分かってるから。………ニーノ。もう、分かってるだろう？私は君だと分かっていて、ローズにプロポーズしたんだよ。友達のままでもいいが、出来ればもう一度考えてくれないか。君が女でも男でも関係ない。私は、君が欲しい。」



「え…」



「ローズ！！！！！」「ローズ様っ！」

皆が入って来た。

ベリーサはニーノに抱き着いている。



「みんな……。」


「ローズでもニーノでも、私たちの友達であることには変わりませんわ。」

マーマレードの言葉に、シーザルたちも頷いた。


「うわぁぁぁん。みんなありがとう…っ。嬉しいっ……！」

ニーノ。よかったな。