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魔法使いのお兄さん
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歌い終わったあと。
僕は、カラオケルームの外の視線に気づいて、固まった。
「…え? なん…こんな時間?」
聞かれた!
恥ずかしい!!
じっと、見ていると。
こちらが気づいたことを察したのか、彼が中へ入ってきた。
…この人。
LINじゃない?
なんでなんでなんでなんでなんでここに??????????????
頭の中がはてなでグルグルしていると、LINは、僕に向かい合うように席に座った。
「俺、鈴村兼人。もう、LINはやめたから。」
本名?
「どどどど…」
ああ、言葉が出てこない。
「ここの店長の小坂は、俺の幼馴染だから。今日はここに泊めてもらったわけ。」
あ、店長の…。
世間が狭いー!
「す、すすすすみませ…。お耳汚しを。」
じゃあ、僕片づけて帰りますね!
そういって、去ろうとした僕の手首を、LINがつかんだ。
「お前、名前は?」
「えっ…。さ、ささき…かずおみ。です。」
「カッコいい名前。」
ごめんなさい、名前負けなんです!
「顔見せて。」
「ひっ」
彼がいきなり立ち上がり、僕の頬を両手で固定して、覗き込む。
そして、前髪をすくって、僕の目をじっとみた。
「歌は好き? 一臣。」
「…は、はい!」
「一臣がよければ、俺が一臣の魔法使いになるよ。ねえ、俺の曲を歌ってくれないか。」
ーーーーーーーーー歌手にしてあげる。
それは、僕が、シンデレラのように魔法にかかった瞬間。
僕は、カラオケルームの外の視線に気づいて、固まった。
「…え? なん…こんな時間?」
聞かれた!
恥ずかしい!!
じっと、見ていると。
こちらが気づいたことを察したのか、彼が中へ入ってきた。
…この人。
LINじゃない?
なんでなんでなんでなんでなんでここに??????????????
頭の中がはてなでグルグルしていると、LINは、僕に向かい合うように席に座った。
「俺、鈴村兼人。もう、LINはやめたから。」
本名?
「どどどど…」
ああ、言葉が出てこない。
「ここの店長の小坂は、俺の幼馴染だから。今日はここに泊めてもらったわけ。」
あ、店長の…。
世間が狭いー!
「す、すすすすみませ…。お耳汚しを。」
じゃあ、僕片づけて帰りますね!
そういって、去ろうとした僕の手首を、LINがつかんだ。
「お前、名前は?」
「えっ…。さ、ささき…かずおみ。です。」
「カッコいい名前。」
ごめんなさい、名前負けなんです!
「顔見せて。」
「ひっ」
彼がいきなり立ち上がり、僕の頬を両手で固定して、覗き込む。
そして、前髪をすくって、僕の目をじっとみた。
「歌は好き? 一臣。」
「…は、はい!」
「一臣がよければ、俺が一臣の魔法使いになるよ。ねえ、俺の曲を歌ってくれないか。」
ーーーーーーーーー歌手にしてあげる。
それは、僕が、シンデレラのように魔法にかかった瞬間。
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