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ユリウス元王子と孤児のハル
愛しい貴方へ
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「はい、これでタネは完成ね!成形するわよ!」
クララさんは、ハートの形に生地をくり抜いていく。
僕はうんと考えて、丸い形のクッキーの真ん中にハートの模様になるように、ココアを混ぜた生地と普通の生地で模様を作った。
「あら!ハルったら上手ね!」
えへ。
褒められて嬉しい。
ユリウス様も喜んでくれるかなあ。
ジョシュアは二人がキッチンでクッキーを焼くのを横目にしながら、もくもくと掃除や洗濯をする。
仕事を済ませ、1階に降りると、サリーが続けて確認していた箇所で微妙に収支が合わないと悩んでいた。
「おかしいわ……。もう、なにがどうしたのかしら。」
「サリー、店長が戻ったら相談するといい。どこかでミスをしたのかもしれない。後で私も見ておくから。」
ケントがサリーに休憩を勧める。
ジョシュアは、勝手な正義感で口を開いた。
「あの………。」
あいつかもしれない。
だって、浮浪児だったのだから。
その頃、ユリウスは北の砦にようやく着いていた。
「この辺は日に日に栄えるな。」
美味しいジャガイモが採れるし、お肉も美味しい。
夏は暑いが、ここは過ごしやすい。
近いうちにあの子も連れてこようかな。
もう少し体力がつけば、長旅に耐えられるだろう。
麓の村でラベンダーのポプリを買った。
ハルのお土産にしよう。
クララさんは、ハートの形に生地をくり抜いていく。
僕はうんと考えて、丸い形のクッキーの真ん中にハートの模様になるように、ココアを混ぜた生地と普通の生地で模様を作った。
「あら!ハルったら上手ね!」
えへ。
褒められて嬉しい。
ユリウス様も喜んでくれるかなあ。
ジョシュアは二人がキッチンでクッキーを焼くのを横目にしながら、もくもくと掃除や洗濯をする。
仕事を済ませ、1階に降りると、サリーが続けて確認していた箇所で微妙に収支が合わないと悩んでいた。
「おかしいわ……。もう、なにがどうしたのかしら。」
「サリー、店長が戻ったら相談するといい。どこかでミスをしたのかもしれない。後で私も見ておくから。」
ケントがサリーに休憩を勧める。
ジョシュアは、勝手な正義感で口を開いた。
「あの………。」
あいつかもしれない。
だって、浮浪児だったのだから。
その頃、ユリウスは北の砦にようやく着いていた。
「この辺は日に日に栄えるな。」
美味しいジャガイモが採れるし、お肉も美味しい。
夏は暑いが、ここは過ごしやすい。
近いうちにあの子も連れてこようかな。
もう少し体力がつけば、長旅に耐えられるだろう。
麓の村でラベンダーのポプリを買った。
ハルのお土産にしよう。
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