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隠し部屋と隠し通路 R18

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「…………っ。」

「お目覚めかね?」


瞼をあければそこは暗く。

気分が悪くなる声が聞こえる。

腕も足もどこかに固定され、うまく動かない。

そして何故か体の内側から熱く、頭もぼんやりして力が入らない。


「グリム…………。」



髪の毛が乱れ、陛下の仮面を捨てて、下卑た笑いを浮かべる中年の男。


「おや、もうお父さまと呼んでくれないのかい?あのときのように。」

「黒歴史だ。それに、息子だというならとんだ変態オヤジだな。息子に欲情するなんて。」

「もう私はおわりだ。だからもう、どうだっていいんだ。だから最後にやりたかったことをするんだ。」



どこにそんな力があったのか、ビリビリと服を破かれる。


「お前のかわいいかわいいかわいい小さな孔に、私のぶっとい杭を突き刺して、あつぅいミルクでいっぱいにしてやろう。」



「へんたい……。どうやって逃げたんだ。」



「私はこの国の王子であり、長いこと陛下をやっていたんだ。抜け道、隠し通路、隠し部屋は熟知している。ここも隠し部屋の一つ。だから、助けは来ない!ヒッヒッ。」


永遠に助けに来ないことはない。
刺激しないよう、大人しく、腹をくくろう。

一番大事なのは命だ。


アレックスは瞳を閉じる。






「奴ら、寝てるかね?」

仕事の手を休め、ハワードは肩を回した。

「偽陛下と悪女?」

「なんかこう、胸騒ぎがするというか。同じ城にまだいるのが不安なんですよね。」

「仕方ないだろう。まだ書類上は陛下と王妃だ。そのために今、急ぎ仕事をしているんじゃないか。ウルフ君、隊長もお疲れだろうからコーヒーを頼む。」

「ラジャ。」




コーヒーを入れて、隣の部屋を開けたハワードは驚いた。



鍵のかかっているこの部屋から、隊長が消えている。

「ステンシル先輩!隊長がっ!」

「隠し通路でもあるのか?ハワード、奴らの部屋を確認、私はユリウス王子を呼ぶ!」

「ユリウス王子?」

「ああ。あの人はああ見えて信頼は出来る人だ。何より、王家の隠し通路なら彼に頼る方が早い。」


ハワードは、複雑な想いを呑み込んで、奴らを押し込めた部屋に急いだ。



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