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揶揄われた?

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「あははは!本気にするな、さあウルフ。風呂から出たら仕事だぞ。なんせ寝てしまったからな。俺もお前もたんまりある。終わるまで帰さないからな?」

「あーもう!分かってますよ、隊長様。」


何故か漂った甘い雰囲気をぶち壊して、ざっと彼は湯船から上がった。


その形の良いお尻と細い腰に、また下半身が……。

「どうした、ウルフ。のぼせるぞ?上がらないのか?」

分かってるくせに!


「私の役に立ってくれたら、そのうちご褒美に抱かせてやってもいいぞ?ハワード。」



もう!


「隊長!煽るのはいい加減にして下さい!襲いますよ!」

ふふ。と、隊長は笑った。





「よほど気に入ったんですね、ウルフのことが。」

仕事をしていると、ステンシルがお茶を入れてくれた。


「あいつは?」


「馬車馬のように働いていますよ。」

「そうか。」


「裏表ないですからね、好ましい人物です。」

「来週の夜会、エスコートしてもらおうかと思ってる。」

「………私としては、ご令嬢をエスコートしていただきたかったですね。」



「俺は血を繋ぐつもりはないよ、ステンシル。ついでに王位を奪うつもりもない。」

ただ、奴らには破滅して欲しいだけだ。
国民さえいれば国は成る。
奴らの退場後の見通しもあるんだ。

「いい加減うんざりだ。表向き俺は養子だからな。お祖父さまは亡くなったし、公爵家だが下に見てる奴らもいるし、騎士団の中でも俺は若い隊長だろ?おじさま方の夜の誘いをいなすのも面倒くさい。」

俺は本当は誰なのか分かっている奴らは、正統な血筋が続くのを恐れる。

だから、ハワードがちょうどいい。


それに、オヤジたちに触られても気色悪いが、あいつにならいいと思っているのだ。
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