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寝汗

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嫌な夢を見た。

起きると、そこは仮眠室のベッドで。


左手をウルフが握っている。


というか、狭いベッドに何故二人で寝ているんだろう。

「おい。」

ぺしっと大型犬の頭をはたく。


「おはようございます?」

「なんでお前と寝てるんだ。熱っ苦しいじゃないか。」

「なんでって言われましても、隊長が離してくれなかったっていうか……。」

えっ。


顔が真っ赤になっていくのを感じる。


「そんなこと知らん!全くもう。」

汗をかきすぎた。風呂に入って、予備の制服に着替えよう。

「隊長、どこに行くんです?」

「風呂。」

「じゃあご一緒します。俺も汗臭いんで。」


はあ?

………まあ、拒否するものではないしな。


「好きにしろ。」



脱衣所で服を脱いで、風呂に入る。

厚い胸板。

逞しい腕。


腹筋も背筋も格好よくて、股の間もご立派な……。


すごい。何センチあるんだろう。

太い。

経験あるのかな、こいつ。






隊長の躰は華奢で肌もすべすべだ。

よく見ると細かい傷はあるんだろうけど、綺麗な躰なのは、それだけ強いからだ。

男の体なのにどきどきする。

必死に平静を装おっているのに、何故か自分のアレに視線を感じる。

そんなに物欲しそうに俺の躰、見ないで下さい。

勘違いしちゃうから!
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