俺がお前を王にしてやる―隠れオメガクイーンは勇者様―

オメガらしい美しい容姿を封じているローゼ=アムールは、アムール伯爵家の庶子である。
オメガで美しかったから妾にされた母は、誰より優秀な女性だ。

「オメガが劣っているって誰が決めた?」

「子を孕むのだけが得意だと、誰が決めたんだ?」

ローゼは薬でオメガの本能とヒートを消し、父親の決めた婚約を解消に持ち込み、離籍することに成功する。

アムール伯爵は知らない。
気にも留めていないオメガの息子が、国どころか世界を揺るがす大物であることを。

そして、元・婚約者も知らない。
自分よりよほど優秀でお金持ちで、陛下の覚えがめでたく、地味な底辺オメガどころか最上位のオメガクイーンであるなんて。

そして、この国には、虐げられている故・前王妃の忘れ形見である有能だが心優しすぎて弱気な王子がいた…。

「俺がお前を王にしてやる。」


ローゼは不遇な王子を導く。
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