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カルテ22:桃井にバレた

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満開の夜桜の下でキスをする。


嬉しい…。


「うひ~。こんな季節外れに咲くなんてな~。お?文ちゃんと狛ちゃんじゃん!」


「ひ!」

「桃井!!」


躰がびくっとなり、耳がぴょこんと生えた。


「あ。」


「みみ?」


耳ぃぃぃぃぃぃっ!!!!!


ズボンがずれて、尻尾もくるんと飛び出す。

慌ててアヤが俺のズボンを掴む。


ぽぽぽんと、とどめにマルチーズの姿になってしまった。



「…………。コントロールできるようになったんじゃねぇのかよ。」

<だってええええええ!びっくりしたんだもん!!!!!>



「うん?これは夢かなぁ~…。」



俺たちは、諦めて桃井に事の次第を説明することにした。





「んー。なるほどね、ファンタジー!」

「信じるのか?」

「この世界には説明できないことがまだまだ残ってるからね。それに、俺、実はラノベ作家なんだよね。ペンネームは桃太郎。オッケーオッケー、こういう話好きよ。よかったらカミ島っての行ってみたいくらい。」

「ありがとー。桃井、いいやつ。」









ひょぉぉお。





風が吹く。


「?」



振り返るとそこには、白い着物の集団が立っている。

「狛様、お迎えに上がりました。」


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