ある日突然獣人化（小型犬）したら、仲が悪かった筈のライバルにお持ち帰りされて溺愛されています。

カルテ13：皆でおふろ？

岐里さんは分家の人で昔から家にいる素敵なお兄さん。

でも、岐里も洗っちゃうの？

アヤにとっては俺はただの犬なの？


「文様。私は遠慮します。お二人でお入り下さい。私にも伴侶がおります故。焼き餅を焼かれてしまいます。」

「そ、そか。」



くるんと回ったら、白くて艶々ふわふわの可愛いマルチーズになる。

因みに岐里はシェパードなんだよ。

お尻にくるくる尻尾をくるんと巻いて、花が咲いたようにふわってなって、小刻みに揺れる。


つやつやふわふわの毛並みは絹のようで、お日様を浴びたらきらきら輝いちゃうんだから。



俺はとてとて、とアヤに向かって歩き、ぴょんと腕の中に飛び乗った。


「じゃあ、お風呂行こうか。」



わあい。アヤに洗ってもらうの大好き。


「犬になれるっていいよなー。男二人で入っても広々だ。」


もしゃもしゃと洗ってもらうと、ふわふわの毛がぴたりとなって、体が細くなる。

ちょっと間抜けな姿だと思うんだけど、アヤはそれでも可愛いって。


可愛いって言ってもらうの大好き。



お風呂の後、撫でてもらって。

膝枕で耳掃除。

ごくらく、ごくらく。



あ。ちょっと！

そこはだめぇ！


「嫌がるなって。肛門腺の状態を確認してるだけだって！」


だいじょーぶ！絞らなくてもいいもん！！！！