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待ちに待った日
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ラブリー王国でやっとエンとシャーマンが想いを通わせた頃、トゥルース王国ではその日が来ていた。
麻酔を施し、レイリーの腹に小さなナイフが入る。
「……なんか、気持ち悪いっ。」
内臓をかき混ぜられている感覚。
お腹を裂いて、中から赤ちゃんを取り出すのだ。
男の体では、偽の子宮は作れても、出口がないから。
「もう少しだ、レイリー。」
白衣を着たギアが、慎重に赤ちゃんを取り出す。
「ふぁあ。ぁぁああああああああ!」
大きな声で安心した。
よかった、無事に産まれたんだ…。
嬉しくて、涙が出た。
「レイリー、よくやったわ。可愛い可愛い女の子。お姫様よ!黒髪黒目で、ちょっとギア殿下に似ているところもあるけど、どちらかといえばあなたの赤ちゃんの時によく似ているわ。」
白衣を着て、ギアの補助をしていたお母さまが僕をねぎらってくれた。
回復魔法ですぐに僕のお腹は閉じられる。
今までお腹の中にいて、一つだったのに。
産湯で綺麗になった赤ちゃんは、小さくてふわふわで可愛かった。
「れいりぃぃいいいいい。よかったぁああああああああああ。」
「おにいさまもうれしぃいいいいいい」
お父様もお兄様も涙目で。
そこに、陛下と王妃様もいらした。ニア王子とマドレーヌ様も一緒。
「おおおおお………。これが初孫っ。我が心のアイドル☆レイチェルたんと私のHATUMAGO!!!」
「陛下、気持ち悪いですわよっ。それに、この可愛いお姫様は私とレイチェルお姉さまの初孫ですからっ!」
うふふ。陛下たちも通常運転。
平和っていいな。
「やあぁ可愛いなぁ。私たちの赤ちゃんも可愛いのかなぁ。」
「あらやだ。可愛いに決まってますわ。自分の赤ちゃんはもっと可愛いものですわ。」
ん?
なんか空気がふわふわしているぞ。
「ああ、レイリー。お兄様たちにもめでたく子ができたんだ。」
もう。またギアは僕に言うのを忘れて。
「それでな、レイリー。この子の誕生とギアの研究の公表、レイリーが正妃になることと、ニアの子ができたこと。レイリーの実家のこと。これらをまとめて一気に公表するつもりなのだ。」
陛下はニコニコ。
「まずは、レイリーに公爵位を授ける。爵位のことでうるさく言う奴らもいるからな。爵位はレイチェル様が継ぐはずだった母方の実家、ダイヤモンド家のものだ。そして、レイチェル様のこれまでの聖女としての貢献を理由にして、キッシンジャー家の爵位も伯爵位まで上げる。………本当はもう少し上げてやりたかったんだが、そこの当主と次期当主がな…。」
ちろりと父さんたちを見ると、小動物みたいな父さんたちは、滅相もない、と手をパタパタと振った。
「分不相応ですから!」
「自分の分を越えたものは、破滅しますから!」
「一気に公表してしまうのは、煩い輩を一蹴するためだよ。ギアの周りもニアの周りも本当にうるさいからな。」
僕のこと、ギアのこと、ニア様やマドレーヌ様のこと。
みんな考えてくださってのことなんだ。
出産のダメージは回復魔法のお陰で殆どなかったから、来月、セレモニーをすることになった。
阿鼻叫喚だぞ~と、陛下もギアもなんだか悪い顔をしていた。
初めてのおっぱいはなんだか照れくさかったけど、うれしかった。
赤ちゃんは上手に吸ってくれた。
でも、ほとんど出なくて、悲しい気持ちになった。
初めてはあまりおっぱいは出ないのが殆どなんだって。
ごめんね、お腹すいたね。お母さん、おっぱいが出るように、マッサージ頑張るし、ごはんもしっかり食べるからね。
麻酔を施し、レイリーの腹に小さなナイフが入る。
「……なんか、気持ち悪いっ。」
内臓をかき混ぜられている感覚。
お腹を裂いて、中から赤ちゃんを取り出すのだ。
男の体では、偽の子宮は作れても、出口がないから。
「もう少しだ、レイリー。」
白衣を着たギアが、慎重に赤ちゃんを取り出す。
「ふぁあ。ぁぁああああああああ!」
大きな声で安心した。
よかった、無事に産まれたんだ…。
嬉しくて、涙が出た。
「レイリー、よくやったわ。可愛い可愛い女の子。お姫様よ!黒髪黒目で、ちょっとギア殿下に似ているところもあるけど、どちらかといえばあなたの赤ちゃんの時によく似ているわ。」
白衣を着て、ギアの補助をしていたお母さまが僕をねぎらってくれた。
回復魔法ですぐに僕のお腹は閉じられる。
今までお腹の中にいて、一つだったのに。
産湯で綺麗になった赤ちゃんは、小さくてふわふわで可愛かった。
「れいりぃぃいいいいい。よかったぁああああああああああ。」
「おにいさまもうれしぃいいいいいい」
お父様もお兄様も涙目で。
そこに、陛下と王妃様もいらした。ニア王子とマドレーヌ様も一緒。
「おおおおお………。これが初孫っ。我が心のアイドル☆レイチェルたんと私のHATUMAGO!!!」
「陛下、気持ち悪いですわよっ。それに、この可愛いお姫様は私とレイチェルお姉さまの初孫ですからっ!」
うふふ。陛下たちも通常運転。
平和っていいな。
「やあぁ可愛いなぁ。私たちの赤ちゃんも可愛いのかなぁ。」
「あらやだ。可愛いに決まってますわ。自分の赤ちゃんはもっと可愛いものですわ。」
ん?
なんか空気がふわふわしているぞ。
「ああ、レイリー。お兄様たちにもめでたく子ができたんだ。」
もう。またギアは僕に言うのを忘れて。
「それでな、レイリー。この子の誕生とギアの研究の公表、レイリーが正妃になることと、ニアの子ができたこと。レイリーの実家のこと。これらをまとめて一気に公表するつもりなのだ。」
陛下はニコニコ。
「まずは、レイリーに公爵位を授ける。爵位のことでうるさく言う奴らもいるからな。爵位はレイチェル様が継ぐはずだった母方の実家、ダイヤモンド家のものだ。そして、レイチェル様のこれまでの聖女としての貢献を理由にして、キッシンジャー家の爵位も伯爵位まで上げる。………本当はもう少し上げてやりたかったんだが、そこの当主と次期当主がな…。」
ちろりと父さんたちを見ると、小動物みたいな父さんたちは、滅相もない、と手をパタパタと振った。
「分不相応ですから!」
「自分の分を越えたものは、破滅しますから!」
「一気に公表してしまうのは、煩い輩を一蹴するためだよ。ギアの周りもニアの周りも本当にうるさいからな。」
僕のこと、ギアのこと、ニア様やマドレーヌ様のこと。
みんな考えてくださってのことなんだ。
出産のダメージは回復魔法のお陰で殆どなかったから、来月、セレモニーをすることになった。
阿鼻叫喚だぞ~と、陛下もギアもなんだか悪い顔をしていた。
初めてのおっぱいはなんだか照れくさかったけど、うれしかった。
赤ちゃんは上手に吸ってくれた。
でも、ほとんど出なくて、悲しい気持ちになった。
初めてはあまりおっぱいは出ないのが殆どなんだって。
ごめんね、お腹すいたね。お母さん、おっぱいが出るように、マッサージ頑張るし、ごはんもしっかり食べるからね。
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