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アレは何をやってるの?

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なんだか僕に迫ってくるエン王子も気持ち悪いし、『大丈夫ですから』『結構ですから』を言い続けて、悪いなあと思いながらギアの執務室に向かう。


なんだか女性陣に囲まれている。


だけど、あからさまに機嫌が悪い。



この子たちも明らかにギアの正妃狙いで親に寄越されたんだろうなって感じなんだけど。

何もそこまで邪険にすることないじゃない?


絶対頭の中で失礼なことを考えているでしょう?


最近は少し丸くなったと思ったらこうなんだから!





こんな人だから、昔から知ってるこのエンっていう王子様は僕のことを気にしてくださったのだろう。




僕は、つかつかつかとエン王子を断りながらギアのところへ行く。



「ギア!彼女たちに失礼でしょう!断りたいなら断りたいでもっとスマートに断るんだよ!それが紳士のマナーでしょ!」


パアン、とギアのほっぺたをたたいたら、帰りかけた彼女たちが唖然とした顔で僕をみた。


ごめんね。ほんとうにごめんね。

この人、本当に心がおかしいの。



「あのね、ギア。彼女たちだって親に命令されてやってるの。彼女たちは悪くないじゃない。だからここはね、追い返されても彼女たちが困らないようにスマートに断らなきゃダメ。ただで帰ったらお父様に責められるんだよ?」


「あ。うん…。」


「すまない。私はレイリーにしか興味がなくて。」


「うん、それは分かってる。」

だから、誰が送り込まれようが、ギアがどんな素敵な令嬢と2人っきりになろうが、僕はやきもちを焼かない。


「全く仕方のない人なんだから。と、いうわけで。この人は僕にしか操縦できないから。お父様たちに伝えてくれる?」




はい、と令嬢たちは帰っていった。


僕が出産するまで、ギアと僕の間に子どもができること。正妃は僕になることを公表できないと言ってたけど、もう公表しちゃえばいいんじゃないかって気がしてきた。

それで僕が危険だとか、そういうのはもうどうでもいいよ。






「ごめんなさい。イライラしてたんだ…。」

こつんとおでこをくっつけた。



一際ぽかーんと、エンが見てたけど。
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