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最強夫婦
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ミリアナが吐き出した黒は溜まりとなり、魔物が次々と生まれる。
城にいる陛下と王妃、マイル、レイリー……それにニアとマドレーヌは、ギアの身につけているブローチ型の通信カメラを通してその様子を見ていた。
「まるで魔物の王のようだ………。」
「大丈夫。こちらは負けません。」
レイリーは胸の前で手を組み、愛する人を想い、祈った。
腹の中の命も、がんばれと言っている気がする。
ケインがマリアナたち一家を守るように立ち、彼らを守る。
「う、うぅ。結界は壊させない。」
マリアナは魅了の展開をしながら、レイチェルの結界を補完した。
「ありがとう。マリアナ!」
結界はミシミシと軋み、だが維持できた。
「支援する!ルリアナっ」
シェルは、身体能力向上の魔法を全員にかけ、次々沸き起こる魔物の群れに逆に能力を下げる魔法をかけた。
「はいっ、父さん!」
ルリアナは体を黄金に光らせ、黒溜まりを狙った。
―――――――次々現れるなら、あれをまず消さなきゃキリがない!
ルリアナには聖なる力が宿るのだろう。溜まりが綺麗に浄化される。
「くっ、ならばまた産むだけよっ!」
「させないっ!」
アーモンドとワイルがミリアナに向かう。
「お前たちっ!」
ばっと脇から魔物が現れ、二人は彼らを斬ることに専念せねばならなくなった。
「………いくよ、レイリー。」
ギアは呟く。
『はい。』
ギアの体には、機械の補助具が絡まっている。
人間以上の力を発揮させる、パワードアーマー。
それが毎朝レイリーをお姫様だっこできる秘密である。
アーモンドとワイルを阻んでほくそ笑んでいたミリアナは、その影からギアが来たことに気付かない。
「座標を特定する!」
ギアは、ミリアナを吹き飛ばし、固い岩石に縫い付けた。
ギアのアーマーを通して、レイリーの光の矢がミリアナを拘束する。
「いまだ、ルリアナ!」
「はい!」
ルリアナは、光の剣をもって、ミリアナへ―――――――――
城にいる陛下と王妃、マイル、レイリー……それにニアとマドレーヌは、ギアの身につけているブローチ型の通信カメラを通してその様子を見ていた。
「まるで魔物の王のようだ………。」
「大丈夫。こちらは負けません。」
レイリーは胸の前で手を組み、愛する人を想い、祈った。
腹の中の命も、がんばれと言っている気がする。
ケインがマリアナたち一家を守るように立ち、彼らを守る。
「う、うぅ。結界は壊させない。」
マリアナは魅了の展開をしながら、レイチェルの結界を補完した。
「ありがとう。マリアナ!」
結界はミシミシと軋み、だが維持できた。
「支援する!ルリアナっ」
シェルは、身体能力向上の魔法を全員にかけ、次々沸き起こる魔物の群れに逆に能力を下げる魔法をかけた。
「はいっ、父さん!」
ルリアナは体を黄金に光らせ、黒溜まりを狙った。
―――――――次々現れるなら、あれをまず消さなきゃキリがない!
ルリアナには聖なる力が宿るのだろう。溜まりが綺麗に浄化される。
「くっ、ならばまた産むだけよっ!」
「させないっ!」
アーモンドとワイルがミリアナに向かう。
「お前たちっ!」
ばっと脇から魔物が現れ、二人は彼らを斬ることに専念せねばならなくなった。
「………いくよ、レイリー。」
ギアは呟く。
『はい。』
ギアの体には、機械の補助具が絡まっている。
人間以上の力を発揮させる、パワードアーマー。
それが毎朝レイリーをお姫様だっこできる秘密である。
アーモンドとワイルを阻んでほくそ笑んでいたミリアナは、その影からギアが来たことに気付かない。
「座標を特定する!」
ギアは、ミリアナを吹き飛ばし、固い岩石に縫い付けた。
ギアのアーマーを通して、レイリーの光の矢がミリアナを拘束する。
「いまだ、ルリアナ!」
「はい!」
ルリアナは、光の剣をもって、ミリアナへ―――――――――
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