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聖女は狙われるんだから護衛が必要でしょ、雇ってください
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「兄上!兄上はいつもそうだ!僕が欲しいものを簡単に手に入れて!」
「爵位も後継者の座も俺は降りたし、いいじゃないか。」
「譲られたって嬉しくないぃ!」
「……そんなこと言われても。俺が強いのは仕方ないし…。多分転生者特典とかだしなー。」
「テンセイシャトクテンとかまた意味わからないこと言って!」
「俺結婚する気もないし、絶対に後継にはならないから安心しろよ。」
リョクトは馬車の前まできて土下座する。
そして、中の聖女にむけて叫んだ。
「聖女様ッ!聖女様は世界中から注目され、狙われることも多いでしょう!何卒私を護衛に!雇ってください!」
「聞かなくていいですよ。これ、作戦ですからね。おそらく竜飼家はドウワ国から離れたのでしょう、将軍の地位も降りたか、そもそも必要なくなったか。あちらは平和外交に舵を切り、防衛以外の軍事力を保持する必要がない。おそらく、これまでとは違うお役目を殿から言い渡されたはず。あの男は戦が大好きだから、気に入らない。聖女を手に入れたがっている勢力の傭兵団になった。そして、お前をスパイとして中に入れようと企んだ。俺の弟だし、信用されると思った、かな?聖女様を狙っているのは、そもそもお前らだろうが。主君や父親の命令とはいえ、間違ったことに手ェ貸すなよ。諫めるか、言うこと聞かなきゃ親父から地位奪えばいいんだ。手や足を一本ずつ使い物にならないようにして離れに押し込んでおけば無力化するだろ。」
「ちょっとクロト、物騒じゃない。」
馬車の中から声が聞こえる。
「時代劇の時代なんでこんなもんですよ。サムライなんて。」
「………兄上がそんなこと言えるなんて…。必要ならば決断できる、何故それが出来て料理人なんか目指すんだ。」
「みんながみんな、貴族でいれば幸せというわけじゃない。で、丁度いいからそんな戦大好きなお前たちを絶望させてやろう。いいでしょ、カカオ様。」
「そうだね。それなら、騎士団を呼んでおいたから、城で待機しててもらうか。予定している3日後まで。」
「「「賛成!」」」
「え、ちょ、兄上!3日後???3日後になにがあるっていうの!???」
「ひ・み・つ!」
「爵位も後継者の座も俺は降りたし、いいじゃないか。」
「譲られたって嬉しくないぃ!」
「……そんなこと言われても。俺が強いのは仕方ないし…。多分転生者特典とかだしなー。」
「テンセイシャトクテンとかまた意味わからないこと言って!」
「俺結婚する気もないし、絶対に後継にはならないから安心しろよ。」
リョクトは馬車の前まできて土下座する。
そして、中の聖女にむけて叫んだ。
「聖女様ッ!聖女様は世界中から注目され、狙われることも多いでしょう!何卒私を護衛に!雇ってください!」
「聞かなくていいですよ。これ、作戦ですからね。おそらく竜飼家はドウワ国から離れたのでしょう、将軍の地位も降りたか、そもそも必要なくなったか。あちらは平和外交に舵を切り、防衛以外の軍事力を保持する必要がない。おそらく、これまでとは違うお役目を殿から言い渡されたはず。あの男は戦が大好きだから、気に入らない。聖女を手に入れたがっている勢力の傭兵団になった。そして、お前をスパイとして中に入れようと企んだ。俺の弟だし、信用されると思った、かな?聖女様を狙っているのは、そもそもお前らだろうが。主君や父親の命令とはいえ、間違ったことに手ェ貸すなよ。諫めるか、言うこと聞かなきゃ親父から地位奪えばいいんだ。手や足を一本ずつ使い物にならないようにして離れに押し込んでおけば無力化するだろ。」
「ちょっとクロト、物騒じゃない。」
馬車の中から声が聞こえる。
「時代劇の時代なんでこんなもんですよ。サムライなんて。」
「………兄上がそんなこと言えるなんて…。必要ならば決断できる、何故それが出来て料理人なんか目指すんだ。」
「みんながみんな、貴族でいれば幸せというわけじゃない。で、丁度いいからそんな戦大好きなお前たちを絶望させてやろう。いいでしょ、カカオ様。」
「そうだね。それなら、騎士団を呼んでおいたから、城で待機しててもらうか。予定している3日後まで。」
「「「賛成!」」」
「え、ちょ、兄上!3日後???3日後になにがあるっていうの!???」
「ひ・み・つ!」
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