笑うとリアルで花が咲き泣くと涙が宝石になる化け物の俺は、おひとり様を満喫しようと思っていたのに何故か溺愛されています。

竜鳴躍

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結婚したい!

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えっ プロポーズ?
 
まだ15だけど………。いいのかな?



ぎゅっ。



あっ、カカオに抱きしめられるの好き。


「リリアンは自分をわかってない……………。」


「聖女で貴重な存在ってこと?」


「そうじゃない。そうでもあるけど………。」


子供の頃みたいに膝に乗せて、ジッと俺の目を見る。


きれいだな。


蜂蜜色の髪も甘くて、目も大きくて吸い寄せられそう。


パーツは美人でかわいいのに、カッコいいんだ。

コネクトお兄様も同じタイプだけど、カカオの方がちょっと野性味があるんだよね。

気品はあるのになんか変な表現だけど。


「みて、ヴィラン国王を。あわよくばリリアンを自分の妃にして国に閉じ込めるつもりだった……………。」


「エッ  あっ そういえば、手の甲にキスされた………。」

「拭き拭きしようね。ふきふき。」


「……………?」


「リリアンは、聖女とか才能に溢れて商売上手とか抜きにしても、魅力的なんだからね!グスタフもカスゲイも私に遠慮してるだけで、ホントはリリアンのこと本気でいいなって思っているのだから!」

「えっ…そ そうなの??」


「リリアン、私は自分が情けない。いつまでも待つと自分で言っておきながら、『結婚』という形式を結ばなければ不安なんだ…。自分が恥ずかしいよ………。こんな恥ずかしい男だけど、どうか私と結婚してください!」




カカオでもそんなふうに悩むんだね…。

大丈夫、俺はいつでもカカオと――――――――



ぎゅうとまた抱きしめられた。

なんだか、肩が少し湿っぽいかも。




「さあ、ヴィラン王国は撤収!国に戻って!クレイバー先生もリリアン様もまずは戻りましょ!そこの娘は仕方ないから連れて帰りましょう。」

クライス先生の明るい声が場をおさめた。








俺たちは学園と国、ビューテ侯爵家に報告し、合衆国へ戻った。

馬車の中は温かくて、いつのまにか眠ってしまった。



恋も愛も知らないまま、自分が何者かもわからないで、俺はただ毎日を生き、好きな仕事に集中して、そして付きまとわれて道半ばで人生を終えた。

本当は可愛い服を着たかった。

メイクだってしてみたかった。


もしかしたら、俺は男の人が好きだったのかもしれない…。

だけど、偏見の強い家族たちの前で、それをオープンにすることも……そういう環境だったからこそ、自分の中の真実に気づけなかったのかもしれない。


この世界に生まれて、最初はたいへんだったけど…。
ケイトや、グレイシャスお父様、カカオに出会えた。

ビューテで好きな仕事を今度こそやりきったというまでやらせてもらえたら満足だったのに、グレイシャスお父様は未婚だったのに養子にしてくださって、おじいさまもおばあさまも優しくて。


俺はとても恵まれている。


この世界に、俺はやり残したことを見つけにきたのかな。


自分のデザインでみんなをオシャレにして、自分も思いっきり…誰にも咎められることもなく、スキなことをして…。

そして、好きな人をみつけるために。




俺をひいてしまった運転手さん。

俺は彼の人生を台無しにしてしまったはず…。

彼も、思いつめないで……あまりたいへんな人生じゃなかったら……いいんだけどな。



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