笑うとリアルで花が咲き泣くと涙が宝石になる化け物の俺は、おひとり様を満喫しようと思っていたのに何故か溺愛されています。

竜鳴躍

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憎い憎い憎い

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「それじゃあ、私たちだって鬼じゃないんだ。明日はいよいよ我が国だ。聖女の奇跡で国を救ってくれ。」

「お姉さんと水入らずでな。」



ぱたんと扉が閉められる。


あーいやだなー。こんなのと一緒の方がいやなんだけど。




「あんたね。あんたのせいで私がどんな目に遭ったと思ってるのよ!貴族じゃなくなるし、こき使われるし、私の美貌は失われるし!!!!あんたのせいで人生滅茶苦茶よ!」

いきなり殴ってこようとするので、躱して腕を後ろ手に捻り上げる。


「あったたたたたたた!!!レディになにするのよお!」



「正当防衛です!大体いつも俺のせいっていいますけど、俺、なんかしました?王太子の婚約者じゃなくなったのも、実家が落ちぶれたのも、全部お父様のせいでしょ?とおーい親戚にあたるような人が、聖女を妬んで八つ裂きにして?それで侯爵から伯爵になったのでしたよね?で、それが男オメガだったっていうので、あの一族は男オメガが大嫌いだったんですよね??貴族でアルファならオメガの嫁を娶るのが一般的なこの社交界で、わざわざベータの親族を嫁にするくらいには。でもそれって、俺、関係あります?オメガって関係あります?悪いことしたのは、オメガだからじゃないでしょ?そこがそもそもおかしくありません?」


「いうじゃないの!家では無言で無表情だったくせに!」

「言ったら火に油を注ぐだけですし、無表情なのは、花咲かせたり宝石落としたりする特異体質が自分で気味が悪いって思ってたからです!だって、聖女に関する書物はあの家はなかったじゃないですか!随分後からですよ!この体質がむしろありがたがられるものなんだって知ったのは!」


「自分が聖女だったからって威張っちゃって!オメガってみんなそう!ベータを見下してるのよ!いいわよね、オメガはオメガってだけで高位貴族のアルファがより取り見取りだもの。ベータの貴族令嬢はね、お父様が奇特だっただけで、大体は既にオメガの正妻がいるところに後妻や第二夫人としていければいい方なのよ!」

「見下してるって思いこんでるからそう見えるだけでしょ!」


「きいい!!あんたの呪いのせいで私はこんな醜い顔になったの!私の美貌を返しなさい!」


「呪いなんてかけた覚えないよ!そう思ってると勝手に呪われていくんじゃないの?だって、俺、家族に関心なんかなかったんだ。そりゃあ…ストーンもオリーブもやりたい放題でみんなに迷惑かけてたからちょっと―――――あ。ごめん、呪ってたわ。」


「ほらあ!」

「でもさ、こんなの性格がよくなれば解けるものだから。ちゃんと反省してれば治るって。それに、自分の顔が悪くなったって言うけどそんなものだよ。よくみたらすこーしだけ鼻曲がってるけど、これ、お父様あたりが殴ったからじゃないの?でもまあ、こんなの大した欠点じゃない。単に、似合わないメイクと髪型とドレスだからじゃない?人間ってさ、年をとると段々顔が縦に伸びるようにみえる人っているんだよ。可愛い系から美人系に変えるだけでだいぶ素敵になるはず……。」


「うっさいうっさいうっさい!双子のアンタが可愛いのを維持できていて、なんで私がこんななのよ!」


「そういわれても…。アルファやオメガはベータよりも美しくなる傾向があるみたいだよ?でもベータでも


「うっさいうっさいうっさい!!!!!!ああああああもういや、あんたなんかいなくなればいいのよ!そうよ、その目玉を私にお寄こし!宝石を生むんでしょ!!!!!!」


うわあああああ!
金の〇チョウじゃないよ、俺!!



「助けてください、人さらいの人!この姉、俺を〇そうとしてます!」




「この悪女がぁあああああ!!!!」



ドアを蹴破って来たその人は。




「カカオ!!!!!」


「リリアン!!!!!!」


俺の大切な人だったの。
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