笑うとリアルで花が咲き泣くと涙が宝石になる化け物の俺は、おひとり様を満喫しようと思っていたのに何故か溺愛されています。

ばいばい、石井

それからは早かった。



「わ、私は国王だ！たった一人の直系の王族だぞ！！！！」


「いやよぉ！なんで私がこんなのと一緒に国を出て行かなきゃならないのよぉ！」



「黙れ！お前らがこの国にいては百害あって一利なし！」

騎士たちに囲まれながら荷馬車で目隠しをしたまま二人は移送されていった。


土地勘のない遠く離れた土地で生涯暮らしていかなければならない。

寒く痩せた土地。

長くは生きられないかもしれない。


少なくても、絶対にこの国には戻ってくることはできないのだ。






それに………



もう、石井を恐れなくてもいいのかもしれない。


何故なら石井は……。

その。


お〇ん〇んもげちゃったから…。


正確には壊死しちゃって、命と引き換えにアソコをちょんぱすることになっちゃったから。






なんでそんなことになったか。

それは牢屋に入れられた夜のこと…。

「うふふ…私が嫌いだなんてうそだよね…？和哉？？ずっと私だけが好きだったなんて…。あっ！和哉！やっぱり私を心配してきてくれたの？そうだよね！和哉は私のことが好きだもの！あいしてるよぉ！和哉ぁ！」

おもむろに局部を取り出したアイツは、不衛生な牢の壁の穴にソレを押し付け、一心不乱に一晩中自慰行為を続けた結果、ソレがズタボロに…。
ばい菌が入ってしまったのだ。



「もげちゃったなんて、痛いだろうね…。オリーブはちゃんと介抱してやれるのだろうか。今後物資の配達もないのだろう？」

なんやかんやと騎士団の主として担ぎ出されてしまったコネクトお兄様は、善良すぎるなあ。

「私を見捨てて、今度はストーンを見捨てるようなら、人間として終了してるからね。一度は妻になりたいと自ら願ったのだから、きちんとお世話をしてほしいものだ。」

と思ったら、お兄様は実はオリーブが大嫌いなのだった。




そ、それはそうと………。




俺とカカオ、婚約者に無事に戻れたんだ！


こ、こんやくしゃ。


こんにゃくしゃ！！！