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久しぶり!
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「ごめんなさいねェ~、なかなか来られなくってェ!」
ジェームズがオーナーたちを連れてきてくれた!
なんだか感極まっちゃう…。
「すみません、急に辞めちゃって…!」
「いいのよぉ。元々殿下専属だったんだし。ワタシに回復魔法を教えてもらいたいって聞いたわ。回復はね~、癒したい、ってイメージがあれば大体いけるわよ。魔法って、とどのつまりイマジネーションだからね。向き不向きあるけれど、なんとな~く、みかんちゃんなら大丈夫だと思うわ!あ、将来の王妃様にみかんちゃんなんて、不敬だったかしら!」
「この部屋だけなら大丈夫ですよ!お店って今どうなってるんですか?」
「元締めが新しいコ補充してくれて、回っているわよ。イチゴちゃんもキウイちゃんもやめちゃったしねぇ…。マンゴーちゃんだけだとちょっと…。ヴァリエーションも欲しいし…。」
「ひ、ひど!」
カチコチになってキョロキョロしてたマンゴーさんがやっと元気になった。
「キウイさん……、いえ、スティーブさん。冤罪が晴れてよかったです。」
「ありがとうございます。妃殿下も気にかけてくださっていたと、ジェームズから聞きました。それなのに私は……。」
「気にしないでください。あの写真のお陰で、私たちは結婚できたようなものです。」
「ありがとうございます。」
「でも将来の王様と王妃様の逢瀬?というか初エッチの場があのお店だなんてねぇ~。ボクが辞める前とかご利益求めてくるお客様多かったよね。」
ジェームズの部下だったイチゴちゃん……ことオリバーがあははと笑っているけど、ちょっと恥ずかしい。それ。
「『ダージ王太子殿下とオランジェ妃殿下の初めての場所はここ!↓』って張り紙してるから。」
「ジェームズ!なんてことしたのぉ!」
「そういえば、オリバーさんはドライさんと結婚するんですね。」
「そうだよぉ。ドライももう若くはないからね。子どもを産むなら早い方がいいし。」
「えっ?」
「やだなあ、ボクが産むわけないでしょ。ボクはタチだよ?」
そうかぁ…。そうなんだあ…。
「小悪魔美少年×平凡おじさんってよくない?」
「あ。もうこんな時間。それじゃあね、元気な赤ちゃん産んでね。」
「赤ちゃんお披露目のパレードの時は、最前列で見守るからな!悪いヤツとかいたら俺たちが守ってやる!」
「そうだね~、マンゴーは重剣士、スティーブは魔法使い、ボクはチェイサー、オーナーはモンク。まあまあイイ感じのパーティーだしね!」
「みんなありがとう。」
最近眠たい。
皆から元気をもらって、また微睡む。
「あー、元気な顔見たらほっとしたわぁ。」
ぐぐっと伸びをする。
「あ、アバッキオ!?」
その声に振り返る。
その声は。
私の愛しの…。
「く、クローバー…。」
15年ぶりかしら…。
クローバー=ハピネス侯爵令息。現・近衛騎士隊隊長。
ばったりと再会してしまった。
ジェームズがオーナーたちを連れてきてくれた!
なんだか感極まっちゃう…。
「すみません、急に辞めちゃって…!」
「いいのよぉ。元々殿下専属だったんだし。ワタシに回復魔法を教えてもらいたいって聞いたわ。回復はね~、癒したい、ってイメージがあれば大体いけるわよ。魔法って、とどのつまりイマジネーションだからね。向き不向きあるけれど、なんとな~く、みかんちゃんなら大丈夫だと思うわ!あ、将来の王妃様にみかんちゃんなんて、不敬だったかしら!」
「この部屋だけなら大丈夫ですよ!お店って今どうなってるんですか?」
「元締めが新しいコ補充してくれて、回っているわよ。イチゴちゃんもキウイちゃんもやめちゃったしねぇ…。マンゴーちゃんだけだとちょっと…。ヴァリエーションも欲しいし…。」
「ひ、ひど!」
カチコチになってキョロキョロしてたマンゴーさんがやっと元気になった。
「キウイさん……、いえ、スティーブさん。冤罪が晴れてよかったです。」
「ありがとうございます。妃殿下も気にかけてくださっていたと、ジェームズから聞きました。それなのに私は……。」
「気にしないでください。あの写真のお陰で、私たちは結婚できたようなものです。」
「ありがとうございます。」
「でも将来の王様と王妃様の逢瀬?というか初エッチの場があのお店だなんてねぇ~。ボクが辞める前とかご利益求めてくるお客様多かったよね。」
ジェームズの部下だったイチゴちゃん……ことオリバーがあははと笑っているけど、ちょっと恥ずかしい。それ。
「『ダージ王太子殿下とオランジェ妃殿下の初めての場所はここ!↓』って張り紙してるから。」
「ジェームズ!なんてことしたのぉ!」
「そういえば、オリバーさんはドライさんと結婚するんですね。」
「そうだよぉ。ドライももう若くはないからね。子どもを産むなら早い方がいいし。」
「えっ?」
「やだなあ、ボクが産むわけないでしょ。ボクはタチだよ?」
そうかぁ…。そうなんだあ…。
「小悪魔美少年×平凡おじさんってよくない?」
「あ。もうこんな時間。それじゃあね、元気な赤ちゃん産んでね。」
「赤ちゃんお披露目のパレードの時は、最前列で見守るからな!悪いヤツとかいたら俺たちが守ってやる!」
「そうだね~、マンゴーは重剣士、スティーブは魔法使い、ボクはチェイサー、オーナーはモンク。まあまあイイ感じのパーティーだしね!」
「みんなありがとう。」
最近眠たい。
皆から元気をもらって、また微睡む。
「あー、元気な顔見たらほっとしたわぁ。」
ぐぐっと伸びをする。
「あ、アバッキオ!?」
その声に振り返る。
その声は。
私の愛しの…。
「く、クローバー…。」
15年ぶりかしら…。
クローバー=ハピネス侯爵令息。現・近衛騎士隊隊長。
ばったりと再会してしまった。
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