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なんだか変です(胸が
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(う……っ。乳首がインナーに擦れてっ。これはまずい…。)
神聖な近衛騎士の純白の隊服に身を包み、王太子殿下の背後に控える。
動くたびに胸が服に擦れて、感じてしまう。
きっと薄い生地だったら、乳首がピンと張って、主張していたことだろう。
厚手の生地でよかった。
「どうした?オランジェ。今日は調子が悪そうだな。」
目の前で執務をしていた殿下がこちらに振り返った。
「いえ!大丈夫です!ありがとうございます!」
――――――殿下は何事もなかったのように。
あの手が、指が、あの唇が。
夕べは私の体を弄んだのだ。
胸が腫れているのも、こんなにすぐに感じてしまう敏感で淫らな体になってしまったのも、全部…。
目と目があう。
なんだか気恥ずかしくなって、顔が赤く染まるのを、気合いでなんとかした。
「でもほら、」
すっと立ち上がった殿下が目の前に来る。
その指が胸に触れる。
ピリッとした甘い感覚が腰に走る。
「こんなに心拍数が高いじゃないか。とりあえず医務室にでもいくといい。少しくらいジェームズもいるんだから平気だ。」
(医務室…。そうだ、包帯で胸を巻けば大丈夫かもしれない。)
「承知いたしました。それでは行ってまいります。ジェームズ、よろしく。すぐ戻る。」
「そうしなさい。万全な状態でいてもらわなければね。」
ニッコリほほ笑んだ殿下が眩しい。
完璧でカッコイイ私の殿下。
こんなに素敵なのに何故、婚約が定まらないのか正直謎だったが、疑問が解けましたよ。
殿下は男色家の上にド変態だったのですね…。
完璧な人間なんていないとよく聞きますが、殿下はそこが残念ポイントだったんですね。
大丈夫、殿下が変態でも私の忠誠に変わりはありません。
殿下の奥方を探して悩んでらっしゃる王妃様に今度、情報を入れて差し上げよう…。
殿下の好みは男のように平たい胸の貧乳です、って…。
カチャリ、と執務室からオランジェは医務室へ向かった。
健気で小粒の薄ピンクの尖りを夕べは散々弄んでしまった…。
だって、私の手で悶える様が色っぽくて!可愛かったんだもの!
「あーあー、鬼畜―。誰のせいですかねぇ。まさか、延々延長料金払って3時間もお楽しみとは思いませんでしたよ。痛いだろうなあ。かわいそー。」
「いうな!分かっている!」
「でも今夜も通うんでしょー?」
「オランジェに触れていいのは私だけだッ!」
「聞くところによれば、東の金脈の麓に不思議な桃が生えているという伝説があるそうですよ。なんでもそれを齧れば男でも子宮が出来て子どもが孕めるようになるとか。金脈の話なんて聞かないですし、眉唾ですけど、探してみます?」
「………なぜそんなことを言う?」
「もーめんどくせーからくっつけばいいのになーって。でも殿下は王太子ですから伴侶は子どもが産めないと無理っしょ。ていうかだから延々縁談を先延ばしにしてるんでしょ?そんなにあいつに執着しといて、腹くくればいいのに。」
「…私だって、色々悩んでるんだよ!」
神聖な近衛騎士の純白の隊服に身を包み、王太子殿下の背後に控える。
動くたびに胸が服に擦れて、感じてしまう。
きっと薄い生地だったら、乳首がピンと張って、主張していたことだろう。
厚手の生地でよかった。
「どうした?オランジェ。今日は調子が悪そうだな。」
目の前で執務をしていた殿下がこちらに振り返った。
「いえ!大丈夫です!ありがとうございます!」
――――――殿下は何事もなかったのように。
あの手が、指が、あの唇が。
夕べは私の体を弄んだのだ。
胸が腫れているのも、こんなにすぐに感じてしまう敏感で淫らな体になってしまったのも、全部…。
目と目があう。
なんだか気恥ずかしくなって、顔が赤く染まるのを、気合いでなんとかした。
「でもほら、」
すっと立ち上がった殿下が目の前に来る。
その指が胸に触れる。
ピリッとした甘い感覚が腰に走る。
「こんなに心拍数が高いじゃないか。とりあえず医務室にでもいくといい。少しくらいジェームズもいるんだから平気だ。」
(医務室…。そうだ、包帯で胸を巻けば大丈夫かもしれない。)
「承知いたしました。それでは行ってまいります。ジェームズ、よろしく。すぐ戻る。」
「そうしなさい。万全な状態でいてもらわなければね。」
ニッコリほほ笑んだ殿下が眩しい。
完璧でカッコイイ私の殿下。
こんなに素敵なのに何故、婚約が定まらないのか正直謎だったが、疑問が解けましたよ。
殿下は男色家の上にド変態だったのですね…。
完璧な人間なんていないとよく聞きますが、殿下はそこが残念ポイントだったんですね。
大丈夫、殿下が変態でも私の忠誠に変わりはありません。
殿下の奥方を探して悩んでらっしゃる王妃様に今度、情報を入れて差し上げよう…。
殿下の好みは男のように平たい胸の貧乳です、って…。
カチャリ、と執務室からオランジェは医務室へ向かった。
健気で小粒の薄ピンクの尖りを夕べは散々弄んでしまった…。
だって、私の手で悶える様が色っぽくて!可愛かったんだもの!
「あーあー、鬼畜―。誰のせいですかねぇ。まさか、延々延長料金払って3時間もお楽しみとは思いませんでしたよ。痛いだろうなあ。かわいそー。」
「いうな!分かっている!」
「でも今夜も通うんでしょー?」
「オランジェに触れていいのは私だけだッ!」
「聞くところによれば、東の金脈の麓に不思議な桃が生えているという伝説があるそうですよ。なんでもそれを齧れば男でも子宮が出来て子どもが孕めるようになるとか。金脈の話なんて聞かないですし、眉唾ですけど、探してみます?」
「………なぜそんなことを言う?」
「もーめんどくせーからくっつけばいいのになーって。でも殿下は王太子ですから伴侶は子どもが産めないと無理っしょ。ていうかだから延々縁談を先延ばしにしてるんでしょ?そんなにあいつに執着しといて、腹くくればいいのに。」
「…私だって、色々悩んでるんだよ!」
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