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廃坑への冒険
廃坑への冒険
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「それでね、見たっていうのよ。」
「なにが?」
久しぶりに学校へ来た私は、友人につかまっていた。
花村薫さん。
ショートカットで元気いっぱいの女の子。
「昔このあたりは炭鉱で栄えていてね、学校の裏山にも廃坑があるんだけど。今は、だーれもいないはずなのに、
光った
っていうの。
「炭鉱の事故で亡くなった者が、よなよな石炭を掘っていて 偶然出くわして目が合うと…
ごくり。
ツルハシで追いかけられてるらしいわ!!!!!
「ひぃ!」
「んで、ツルハシで殺されて、ゾンビになって、それが広がってアンデッドでバイオハザードに…
「イヤアアアアアアアア!!!」
魔界の人間でもホラーは怖いんだからね!
「ばかばかしい。」
いつの間にか、そばに優希が来ていた。
「何よぉ、魔法を信じてるようなあんたに言われたくないわ!」
「魔法はあるんだよ!!」
「お化けだっているんです!」
「まぁまぁ、じゃあみんなで確かめに行こうよ。」
「いいわよ。」
「望むところだ!」
私たちは、今日の放課後集まって、夜に行くことにした。
炭鉱の場所は、私の家から湖を挟んで、すぐ奥にあった。
夜で歩くって怒られそうなので、
私のうちにお泊りすることになっている。
パーティの後、いったん二人で戻ってきたけど、兄はなんか昔の仲間の人たちと仕事があるらしく、1週間分くらいの総菜の作り置きと、洗濯物の仕方と炊飯の仕方のメモをおいて出て行った。
だから、今は私ひとり。
ちょっと寂しかったから、ちょうどいいなと思ったのはひみつ。
作り置きのごはんはたくさんあるから、人が増えても大丈夫。
◆◆◆
「4人で行動するなんて久しぶりだよね。大きな戦い以外では、ほとんどお互い陣地にいたもんね。」
フレイム家の所有する大きな飛行船に揺られながら、ピンクのふわふわ髪が揺れる。
飛行船のテラスで風に揺られて、花の香りが漂う。
西の遺跡を守るシイナは、ドリアードを眷族とする木属性の花の精。
「なんか楽しいなぁ。リュウも元気になったみたいでよかった。一緒にいられてアルファもうれしいでしょ。」
「そうだな。」
あまり、魔力は使わせないようにしないといけないけど。
「アル、シイナ。ごはんできたよ。」
船内から、リュウが顔を出す。
「ほかの遺跡、何もないといいよね。早く封印を補強して回って、片づけちゃおうね。」
シイナの言葉に相槌で返して、船内のテーブルについた。
今向かっているのは、エメラルドの遺跡。
徐々に景色は岩肌だらけになっていく。
ほかの遺跡に合わせて魔道具を微調整するのに少し時間がかかったから、
遺跡を守るベータは先に現地に戻った。
シイナは西が反対方向で遠いのと、実家の両親とあまりうまくいっていない(というより、彼が窮屈に感じている)ので、そのままフレイム領に残って、同行している。
なにもなければいい。
だが、遺跡の異変の影響を受けた身としては、不安がぬぐえなかった。
「なにが?」
久しぶりに学校へ来た私は、友人につかまっていた。
花村薫さん。
ショートカットで元気いっぱいの女の子。
「昔このあたりは炭鉱で栄えていてね、学校の裏山にも廃坑があるんだけど。今は、だーれもいないはずなのに、
光った
っていうの。
「炭鉱の事故で亡くなった者が、よなよな石炭を掘っていて 偶然出くわして目が合うと…
ごくり。
ツルハシで追いかけられてるらしいわ!!!!!
「ひぃ!」
「んで、ツルハシで殺されて、ゾンビになって、それが広がってアンデッドでバイオハザードに…
「イヤアアアアアアアア!!!」
魔界の人間でもホラーは怖いんだからね!
「ばかばかしい。」
いつの間にか、そばに優希が来ていた。
「何よぉ、魔法を信じてるようなあんたに言われたくないわ!」
「魔法はあるんだよ!!」
「お化けだっているんです!」
「まぁまぁ、じゃあみんなで確かめに行こうよ。」
「いいわよ。」
「望むところだ!」
私たちは、今日の放課後集まって、夜に行くことにした。
炭鉱の場所は、私の家から湖を挟んで、すぐ奥にあった。
夜で歩くって怒られそうなので、
私のうちにお泊りすることになっている。
パーティの後、いったん二人で戻ってきたけど、兄はなんか昔の仲間の人たちと仕事があるらしく、1週間分くらいの総菜の作り置きと、洗濯物の仕方と炊飯の仕方のメモをおいて出て行った。
だから、今は私ひとり。
ちょっと寂しかったから、ちょうどいいなと思ったのはひみつ。
作り置きのごはんはたくさんあるから、人が増えても大丈夫。
◆◆◆
「4人で行動するなんて久しぶりだよね。大きな戦い以外では、ほとんどお互い陣地にいたもんね。」
フレイム家の所有する大きな飛行船に揺られながら、ピンクのふわふわ髪が揺れる。
飛行船のテラスで風に揺られて、花の香りが漂う。
西の遺跡を守るシイナは、ドリアードを眷族とする木属性の花の精。
「なんか楽しいなぁ。リュウも元気になったみたいでよかった。一緒にいられてアルファもうれしいでしょ。」
「そうだな。」
あまり、魔力は使わせないようにしないといけないけど。
「アル、シイナ。ごはんできたよ。」
船内から、リュウが顔を出す。
「ほかの遺跡、何もないといいよね。早く封印を補強して回って、片づけちゃおうね。」
シイナの言葉に相槌で返して、船内のテーブルについた。
今向かっているのは、エメラルドの遺跡。
徐々に景色は岩肌だらけになっていく。
ほかの遺跡に合わせて魔道具を微調整するのに少し時間がかかったから、
遺跡を守るベータは先に現地に戻った。
シイナは西が反対方向で遠いのと、実家の両親とあまりうまくいっていない(というより、彼が窮屈に感じている)ので、そのままフレイム領に残って、同行している。
なにもなければいい。
だが、遺跡の異変の影響を受けた身としては、不安がぬぐえなかった。
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