【完結】王子様たちに狙われています。本気出せばいつでも美しくなれるらしいですが、どうでもいいじゃないですか。

竜鳴躍

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もうすぐ卒業だから

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俺、ポアブル。今、ちょっと危機に直面しています。

卒業式を明日に控えて、ついにバカが行動に起こしました。

皆が帰った教室で、取り囲まれて帰れず。

エロ暴漢に捕まってます。



「俺たちさあ、ずっと君イイナって思ってたんだよね。」

「ガッコで一番かわいい。やりたい。」

「卒業前にやらせてよ、ポアブルちゃん。」

「逃げたって無駄だぜ?騎士団試験合格者も、魔法師団合格者もいるんだ。」

「記念にビデオ撮っちゃうね。そしたら、俺たちを突き出せないしね~。」


やべえ。

こいつらの頭が。

名前も知らんけど、確かに騎士団試験でみたのがいるな。
俺は変装してたからわからんかも知らんけど。


だが、5人。5人か。

なんとかなるかな。




「………ほんっと、バカばっか。」


俺は髪をかきあげて、清楚可憐な猫を脱ぎ捨てる。

「力ずくでやろうっていうなら、やってみろよ。かかってきな!」


「強がりか?おもしれえ!」


騎士団合格者のデカい奴が俺を捕まえようと腕を出す。


遅えわ! 

躱して、鳩尾にパンチを叩き込んだ。

怯んだ隙にまずは、魔法師団のヒョロいのの喉を潰す。


「やってくれるじゃねぇか!」
リーダー風がキレた。





「ちょっとまったー!」


棒読みのセリフでバジルが入ってくる。


「やあやあ、愛しのポアブル、大丈夫だったかい!僕が来たからには、もう安心だよ!」




「バジルう!話が違うじゃねえか!! こいつのどこが大人しくて清楚可憐なんだ!俺たちのほうがやられてるんだが!」

「えっ。」


「なるほどね、一芝居打って俺に惚れさせようとしたわけね。」


「俺?」


「バジル、清楚可憐なポアブルは演技なの!こっちが素。お前のことなんかウザいゴミとしか思ってないの。」


「ポアブルかっこいい!抱いて!」


「うぜえ!」
素を晒したら晒したで、お前はそうくんのかよ!


ガッ!!


痺れを切れさせたリーダーが、机を蹴り飛ばして俺を睨む。
その後で、バジルを蹴り飛ばした。

「くはあっ!………なっ、なんでぇ………。」 



「もうお前との約束なんか関係ねえ!」

「なんでえ、お金………。」


「金なんかどうでもいい!…………こいつ、犯してやる!生意気なツラ、泣かせてやる!」


やば。


相手は本気を出したようだ。




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