6 / 9
最終章前夜:悪役令嬢は永遠に1
しおりを挟む
私の婚約者のお披露目の日が来た。
見よ!私のマリーの、これが真の姿だ!!!
私は鼻高々でマリーをエスコートする。
マリーの清楚な魅力と細身の体を活かすなら、マーメイドラインの白のドレス。
白い生地には刺繍とレースをふんだんに施し、足のラインには美しいドレープを。
刺繍にはキラキラ光る糸を使用したので、光を反射して、歩くたびに輝く。
茶色の髪は、編み込みをしてアップにまとめ、百合の花をあしらう。
化粧は、ほのかにブルーをベースにくどくない程度に。
マリーは目鼻立ちは整っているので、化粧映えする。
今回は、アイメイクを強調させた。
学園で淑女教育を受けましたからね、私自ら化粧しましたよ!えっへん。
「おお…なんと美しい。まるで、百合の花の精のようだ。」
「えっ…?あれが…あの……?」
「嘘…。まさかあんなに綺麗だったなんて。」
会場のどよめきが聞こえてくる。
さすがに、無視したり、嘲笑していた悪役令嬢が、本当は王太子自身だったのだから、同級生はバツが悪いのか、面と向かって手のひら返しや、私たちの婚約について文句は言ってこなかったけれど。
私は知っているぞ?
私たちにはリチャードという優秀な社畜がついてるからな?
君たちは私をブス専だの、地味専だの言っていたね?
私のことはどうでもいいんだ、私が許せないのは、私のマリーがブスとか思われていることだよ!!
さあ見るがいい!
どこがブスだね?ん?
「…あの、私、変じゃないでしょうか?」
隣のマリーが恥じらいながら、私を見つめる。
ああ、斜めからの見上げる顔、可愛い。すごくかわいい。
早く結婚式したいなぁ。
結婚するまでプラトニックでいなくちゃいけないからなあ。
きっと、この子のことだから、結婚前に本で勉強して、めちゃくちゃ恥ずかしがるんだろうなぁ。
「ぜんぜん変じゃないよ。いつものマリーも可愛いだけど、今日のマリーも可愛いよ。」
そういうと、また、真っ赤になる。
「王太子殿下、この度はおめでとうございます。」
マリーばかりを見てる間に、いつの間にかクレイソン公爵が現れた。
ミレニアの父上とは同じ公爵だが、立場的には彼は下だ。宰相の部下として、こまごまとしたことをいつもしている印象がある。
とはいえ、彼も王家の親族にあたる。
亡くなったおじい様の弟の、息子だった。
「ありがとうございます。クレイソン公爵。」
祝いを受けていると、また、だれかがやってきた。
クレイソン公爵の息子か。
「私からもおめでとうございます。…大変恐縮なのですが、お近づきの記念に、マリーさまと1曲踊らせていただいてもよろしいでしょうか?」
む。
本心では嫌だが、ファーストダンスは踊った後だし、仕方がない。
マリーも心得ているので、私に合図をして、ダンスに向かった。
何故か、そのあとも私のところへは話に来るものが多く、いつのまにか時間が過ぎていき。
そして、事件は起こった。
「大変だ! マリーさまが何者かに攫われた!!」
見よ!私のマリーの、これが真の姿だ!!!
私は鼻高々でマリーをエスコートする。
マリーの清楚な魅力と細身の体を活かすなら、マーメイドラインの白のドレス。
白い生地には刺繍とレースをふんだんに施し、足のラインには美しいドレープを。
刺繍にはキラキラ光る糸を使用したので、光を反射して、歩くたびに輝く。
茶色の髪は、編み込みをしてアップにまとめ、百合の花をあしらう。
化粧は、ほのかにブルーをベースにくどくない程度に。
マリーは目鼻立ちは整っているので、化粧映えする。
今回は、アイメイクを強調させた。
学園で淑女教育を受けましたからね、私自ら化粧しましたよ!えっへん。
「おお…なんと美しい。まるで、百合の花の精のようだ。」
「えっ…?あれが…あの……?」
「嘘…。まさかあんなに綺麗だったなんて。」
会場のどよめきが聞こえてくる。
さすがに、無視したり、嘲笑していた悪役令嬢が、本当は王太子自身だったのだから、同級生はバツが悪いのか、面と向かって手のひら返しや、私たちの婚約について文句は言ってこなかったけれど。
私は知っているぞ?
私たちにはリチャードという優秀な社畜がついてるからな?
君たちは私をブス専だの、地味専だの言っていたね?
私のことはどうでもいいんだ、私が許せないのは、私のマリーがブスとか思われていることだよ!!
さあ見るがいい!
どこがブスだね?ん?
「…あの、私、変じゃないでしょうか?」
隣のマリーが恥じらいながら、私を見つめる。
ああ、斜めからの見上げる顔、可愛い。すごくかわいい。
早く結婚式したいなぁ。
結婚するまでプラトニックでいなくちゃいけないからなあ。
きっと、この子のことだから、結婚前に本で勉強して、めちゃくちゃ恥ずかしがるんだろうなぁ。
「ぜんぜん変じゃないよ。いつものマリーも可愛いだけど、今日のマリーも可愛いよ。」
そういうと、また、真っ赤になる。
「王太子殿下、この度はおめでとうございます。」
マリーばかりを見てる間に、いつの間にかクレイソン公爵が現れた。
ミレニアの父上とは同じ公爵だが、立場的には彼は下だ。宰相の部下として、こまごまとしたことをいつもしている印象がある。
とはいえ、彼も王家の親族にあたる。
亡くなったおじい様の弟の、息子だった。
「ありがとうございます。クレイソン公爵。」
祝いを受けていると、また、だれかがやってきた。
クレイソン公爵の息子か。
「私からもおめでとうございます。…大変恐縮なのですが、お近づきの記念に、マリーさまと1曲踊らせていただいてもよろしいでしょうか?」
む。
本心では嫌だが、ファーストダンスは踊った後だし、仕方がない。
マリーも心得ているので、私に合図をして、ダンスに向かった。
何故か、そのあとも私のところへは話に来るものが多く、いつのまにか時間が過ぎていき。
そして、事件は起こった。
「大変だ! マリーさまが何者かに攫われた!!」
2
お気に入りに追加
767
あなたにおすすめの小説
婚約破棄を告げられましたけど、現実的に反論して勝利しました
歩芽川ゆい
恋愛
「婚約を破棄する!」
ペルデンドシ王子の突然の宣言に、長年の婚約者だったブリランテ嬢は唖然としながらも、反論を試みた。
婚約破棄を告げられた女性が、冷静に反撃するお話、ざまあ成分は少ないです。
【完結】その令嬢は号泣しただけ~泣き虫令嬢に悪役は無理でした~
春風由実
恋愛
お城の庭園で大泣きしてしまった十二歳の私。
かつての記憶を取り戻し、自分が物語の序盤で早々に退場する悪しき公爵令嬢であることを思い出します。
私は目立たず密やかに穏やかに、そして出来るだけ長く生きたいのです。
それにこんなに泣き虫だから、王太子殿下の婚約者だなんて重たい役目は無理、無理、無理。
だから早々に逃げ出そうと決めていたのに。
どうして目の前にこの方が座っているのでしょうか?
※本編十七話、番外編四話の短いお話です。
※こちらはさっと完結します。(2022.11.8完結)
※カクヨムにも掲載しています。
悪役令嬢に仕立てあげられて婚約破棄の上に処刑までされて破滅しましたが、時間を巻き戻してやり直し、逆転します。
しろいるか
恋愛
王子との許婚で、幸せを約束されていたセシル。だが、没落した貴族の娘で、侍女として引き取ったシェリーの魔の手により悪役令嬢にさせられ、婚約破棄された上に処刑までされてしまう。悲しみと悔しさの中、セシルは自分自身の行いによって救ってきた魂の結晶、天使によって助け出され、時間を巻き戻してもらう。
次々に襲い掛かるシェリーの策略を切り抜け、セシルは自分の幸せを掴んでいく。そして憎しみに囚われたシェリーは……。
破滅させられた不幸な少女のやり直し短編ストーリー。人を呪わば穴二つ。
追放済みの悪役令嬢に何故か元婚約者が求婚してきた。
見丘ユタ
恋愛
某有名乙女ゲームの悪役令嬢、イザベラに転生した主人公は、断罪イベントも終わり追放先で慎ましく暮らしていた。
そこへ元婚約者、クロードがやって来てイザベラに求婚したのだった。
【完結】婚約破棄をして処刑エンドを回避したい悪役令嬢と婚約破棄を阻止したい王子の葛藤
彩伊
恋愛
乙女ゲームの世界へ転生したら、悪役令嬢になってしまいました。
処刑エンドを回避するべく、王子との婚約の全力破棄を狙っていきます!!!
”ちょっぴりおバカな悪役令嬢”と”素直になれない腹黒王子”の物語
※再掲 全10話
白丸は悪役令嬢視点
黒丸は王子視点です。
悪役令嬢扱いの私、その後嫁いだ英雄様がかなりの熱血漢でなんだか幸せになれました。
下菊みこと
恋愛
落ち込んでたところに熱血漢を投入されたお話。
主人公は性に奔放な聖女にお説教をしていたら、弟と婚約者に断罪され婚約破棄までされた。落ち込んでた主人公にも縁談が来る。お相手は考えていた数倍は熱血漢な英雄様だった。
小説家になろう様でも投稿しています。
婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?
ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定
【完結】小悪魔笑顔の令嬢は断罪した令息たちの奇妙な行動のわけを知りたい
宇水涼麻
恋愛
ポーリィナは卒業パーティーで断罪され王子との婚約を破棄された。
その翌日、王子と一緒になってポーリィナを断罪していた高位貴族の子息たちがポーリィナに面会を求める手紙が早馬にて届けられた。
あのようなことをして面会を求めてくるとは??
断罪をした者たちと会いたくないけど、面会に来る理由が気になる。だって普通じゃありえない。
ポーリィナは興味に勝てず、彼らと会うことにしてみた。
一万文字程度の短め予定。編集改編手直しのため、連載にしました。
リクエストをいただき、男性視点も入れたので思いの外長くなりました。
毎日更新いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる