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新しい執事
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チャーリーだって疲れているはずなのに、魔力枯渇で倒れた僕を抱えて、毎日部屋に連れて帰ってくれる。
「俺も魔法が使えてよかった。」
クリーンの魔法できれいになって、狭いベッドに抱き合うように眠る。
「頼りないお兄様でごめんね……、ありがとう………。」
そう言えば、チャーリーは首を横に振った。
半年くらい経ち、新しい執事が来た。
銀髪にアイスブルーの瞳の、怜悧な美貌の男の人は、背筋もピンとしてスラッとしている。
お父様も茶色の髪と瞳で穏やかな色合いではあるけれど、かっこいい人だ。
だけど、この人にはかなわないかも。
キャロライン様はご満悦で新しい執事に傅かれているようだ。
執事の名前はハリー。
はたっと僕たちと目が合った。
「旦那様、奥様。あの子どもの使用人たちは?学校へ行く年齢ではないかと思いますが。」
「あれらは勝手に前妻が引き取った子どもたちだ。リリーは有用だから、スザンナが王子妃になるときに、子どもが出来ぬ処置をして召使いにやる予定だ。チャーリーは見目も良いし、いずれ娼館にでも売り飛ばすつもりだ。学校にやる予定はない。」
ハリーのモノクルがキラリと光る。
「………そうですか。なれば、私に彼らを教育させていただけないでしょうか。召使いとはいえ妃の傍にいるのであれば、教養は必要ですよ。チャーリーだって教養がある方が高く売れるでしょう。」
「それもそうだな。任せた。」
ハリーは恭しく頭を下げた。
その姿は洗練され、騎士のようだと思った。
目的はどうであれ、学べるのは嬉しい。
「俺も魔法が使えてよかった。」
クリーンの魔法できれいになって、狭いベッドに抱き合うように眠る。
「頼りないお兄様でごめんね……、ありがとう………。」
そう言えば、チャーリーは首を横に振った。
半年くらい経ち、新しい執事が来た。
銀髪にアイスブルーの瞳の、怜悧な美貌の男の人は、背筋もピンとしてスラッとしている。
お父様も茶色の髪と瞳で穏やかな色合いではあるけれど、かっこいい人だ。
だけど、この人にはかなわないかも。
キャロライン様はご満悦で新しい執事に傅かれているようだ。
執事の名前はハリー。
はたっと僕たちと目が合った。
「旦那様、奥様。あの子どもの使用人たちは?学校へ行く年齢ではないかと思いますが。」
「あれらは勝手に前妻が引き取った子どもたちだ。リリーは有用だから、スザンナが王子妃になるときに、子どもが出来ぬ処置をして召使いにやる予定だ。チャーリーは見目も良いし、いずれ娼館にでも売り飛ばすつもりだ。学校にやる予定はない。」
ハリーのモノクルがキラリと光る。
「………そうですか。なれば、私に彼らを教育させていただけないでしょうか。召使いとはいえ妃の傍にいるのであれば、教養は必要ですよ。チャーリーだって教養がある方が高く売れるでしょう。」
「それもそうだな。任せた。」
ハリーは恭しく頭を下げた。
その姿は洗練され、騎士のようだと思った。
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