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不安とモモの覚醒
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「マチルダさま、ハーウェイ。みんな今日忙しそうだね。」
今から手術。
魔法で体から赤ちゃんを取り出すのだ。
朝、リースはものすごく申し訳なさそうだった。
額と両頬にキスをくれて、出かけていった。
「大事な仕事があるみたいですよ。」
「仕方ないよね。王太子だもの。陛下は昔の怪我で体がお悪いみたいだし。私も第一王子だったんだから心得ているよ。しっかり子を産まないとね。」
「では、手術を始めます。ハーウェイ様、マチルダ様。ノワール様の手を握ってあげてくださいね。」
ノワールが目を閉じる。
アンドリューの両手が淡く緑に光る。
ズズッ………
体の中をすり抜けるように腕が入る。
「………う、うぅっ。」
内臓をかき回される。
胃が押される。
気持ち悪い。
それでも、早くあいたい。
リースと私の赤ちゃん。
帰ってきたら、きっとリースは喜んで抱っこしてくれる。
「がんばれ、ノワール。がんばれ。」
「ノワール様!」
リースはその時、今まさに噴き出さんとするマグマを見つめていた。
「マグマを抑え込むんじゃない。おさえ込めば、爆発のエネルギーが増えるだけだ。だから噴火したタイミングで噴き出たそばから凍結させるんだ。」
「はい!」
………なかなか噴き出さない。
「大変ですッ!」
騎士の報告でリースは真っ青になった。
「中腹に急に火口ができ、そこから噴火しました!森を燃やし、マグマが街へ向かっています!」
「急いで連絡を!第二部隊、結界を急げ!」
「まずいです、タイミングが遅れて防ぎきれません!! 城が………ッ!」
ノワール!みんな!!
手術室の前にいたモモは、窓から信じられないものを見ていた。
マグマが迫ってくる。
ノワママは出産中で、みんな動けない。
このままじゃ………。
大切な人たちが。
アンドリューが!
モモは窓から飛び降りると、気合を入れた。
成長してから、ドラゴンの姿になったことはない。
けれど、きっと。ドラゴンの体も成体になれているはず。
モモは大きなドラゴンになり、マグマの方に向かって飛んでいく。
大好きな人たちを守るために。
今から手術。
魔法で体から赤ちゃんを取り出すのだ。
朝、リースはものすごく申し訳なさそうだった。
額と両頬にキスをくれて、出かけていった。
「大事な仕事があるみたいですよ。」
「仕方ないよね。王太子だもの。陛下は昔の怪我で体がお悪いみたいだし。私も第一王子だったんだから心得ているよ。しっかり子を産まないとね。」
「では、手術を始めます。ハーウェイ様、マチルダ様。ノワール様の手を握ってあげてくださいね。」
ノワールが目を閉じる。
アンドリューの両手が淡く緑に光る。
ズズッ………
体の中をすり抜けるように腕が入る。
「………う、うぅっ。」
内臓をかき回される。
胃が押される。
気持ち悪い。
それでも、早くあいたい。
リースと私の赤ちゃん。
帰ってきたら、きっとリースは喜んで抱っこしてくれる。
「がんばれ、ノワール。がんばれ。」
「ノワール様!」
リースはその時、今まさに噴き出さんとするマグマを見つめていた。
「マグマを抑え込むんじゃない。おさえ込めば、爆発のエネルギーが増えるだけだ。だから噴火したタイミングで噴き出たそばから凍結させるんだ。」
「はい!」
………なかなか噴き出さない。
「大変ですッ!」
騎士の報告でリースは真っ青になった。
「中腹に急に火口ができ、そこから噴火しました!森を燃やし、マグマが街へ向かっています!」
「急いで連絡を!第二部隊、結界を急げ!」
「まずいです、タイミングが遅れて防ぎきれません!! 城が………ッ!」
ノワール!みんな!!
手術室の前にいたモモは、窓から信じられないものを見ていた。
マグマが迫ってくる。
ノワママは出産中で、みんな動けない。
このままじゃ………。
大切な人たちが。
アンドリューが!
モモは窓から飛び降りると、気合を入れた。
成長してから、ドラゴンの姿になったことはない。
けれど、きっと。ドラゴンの体も成体になれているはず。
モモは大きなドラゴンになり、マグマの方に向かって飛んでいく。
大好きな人たちを守るために。
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