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料理長は慄く
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キッチンの食材を一通り確認し、ハーウェイは腕組をしながら目を閉じて、ゆっくり開いた。
料理長もハラハラ見守っている。
「アミューズは越冬キャベツのムース。前菜はウニのコンソメゼリー寄せ。スープは根菜のポタージュ。魚メインでカニのコロッケを。ソルベはリンゴで。肉料理はポークのウニソース仕立て。サラダはホタテのカルパッチョ。デザートはレモンのレアチーズケーキ。フルーツは苺を出して、カフェは軽いクッキーを添えよう。」
「デザートではないのにゼリーなんですか?」
「美味しいですよ?それから、料理長。カニとウニ、味見してみてください。」
あーん、とハーウェイは食べさせる。
「………なるほど、いい食材だ。なんとなく、さっきのメニューがイメージできました。」
「ウニが濃厚ですし、コロッケが重い。魚貝メインでいきたいので、肉をサッパリめ。なので、スイーツは爽やかでいきたいです。あと、ゼリー寄せはシャンパングラスで出してほしい。」
「斬新だが理解できます。」
今、この世界の美食の新しい扉が開いた。
「きっと、この港町は美食の街として内外に知られ、一大観光地になるでしょう!」
ガッシリ握手する。
夕餉の時間。
やはりノワールは抱っこされて現れた。
「ん~。おいしいっ!」
「何故か服が爆発する気がします!」
ノワールとリースにも好評でよかった。
「他国に向けて売るためには、こんなに美味しいものだとPRする場が必要だから、晩餐会のメニューにするといいかも!」
ノワールの提案にリースも2つ返事をした。
「おいしいっ、おいしい!私、太っちゃう!」
可愛いなあ、マチルダは。
私は太っても構わないよ?
料理長もハラハラ見守っている。
「アミューズは越冬キャベツのムース。前菜はウニのコンソメゼリー寄せ。スープは根菜のポタージュ。魚メインでカニのコロッケを。ソルベはリンゴで。肉料理はポークのウニソース仕立て。サラダはホタテのカルパッチョ。デザートはレモンのレアチーズケーキ。フルーツは苺を出して、カフェは軽いクッキーを添えよう。」
「デザートではないのにゼリーなんですか?」
「美味しいですよ?それから、料理長。カニとウニ、味見してみてください。」
あーん、とハーウェイは食べさせる。
「………なるほど、いい食材だ。なんとなく、さっきのメニューがイメージできました。」
「ウニが濃厚ですし、コロッケが重い。魚貝メインでいきたいので、肉をサッパリめ。なので、スイーツは爽やかでいきたいです。あと、ゼリー寄せはシャンパングラスで出してほしい。」
「斬新だが理解できます。」
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「きっと、この港町は美食の街として内外に知られ、一大観光地になるでしょう!」
ガッシリ握手する。
夕餉の時間。
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「何故か服が爆発する気がします!」
ノワールとリースにも好評でよかった。
「他国に向けて売るためには、こんなに美味しいものだとPRする場が必要だから、晩餐会のメニューにするといいかも!」
ノワールの提案にリースも2つ返事をした。
「おいしいっ、おいしい!私、太っちゃう!」
可愛いなあ、マチルダは。
私は太っても構わないよ?
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