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新エルグランド編

エドワードの再出発

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「聞いたか。元バカ王子が入団するらしいぞ。」

「騎士団に入って奉仕するって姿勢を見せれば処罰を免れるって腹だろう。上手くやったものだ。」

「本当の父親だって、仮にも騎士がどうやって女に犯されるんだよ。満更でもなかったんじゃねえの。」

「愛人だろ、アイジン。」


新入団生の入団式を前に、騎士団ではエドワードのことが噂になっており、社交界でクリーン伯爵家の評判は悪かった。



「これから宜しくお願いしますね。精いっぱい領地をよくできるよう努めます。」

グリーンは、ジョ二ーと領地を回り、領民に声をかけたが、自分を知る者も少なく、微妙な顔をされる。
よからぬ噂もあり、歓迎されていないのだと感じながら、行動で変えていくしかないと腹を括っていた。

「一応、王子だったからな。経営は手伝うぞ。噂も放置しない方がいい。王家にも手伝ってもらってお茶会を開いたらどうだろうか。」

「ジョニー!」
大好き!

「おい、まだ領民の前だぞ?」
あっ!しまった!


目の前で抱きついて、イチャイチャする新しい領主たちに、領民はポカンとする。

可愛らしく真面目な領主と有能な伴侶が、悪い噂を払拭できる日はそう遠くない。






「武器の手入れ、やっておけよ。」

「はい!」

「部屋の掃除もな!」


厳しい訓練で先輩たちにしごかれ、エドワードは雑用を言いつけられていた。

大丈夫。

これは今までのツケ。



「あいつさ………ちゃんとやってるよ。思ったより腕もしっかりしてるし。」

「そうだな、認めてやってもいいんじゃないか?」

「う、でもな………。」

「俺、手伝ってくるわ。」
「俺も。」

エドワードもいつしか、騎士団で受け入れられ始めた。
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