【完結】自称ヒロイン役を完遂した王家の影ですが、断罪パーティーをクリアした後に王太子がぐいぐい来ます。

番外編

タイタンと幼な妻

俺はタイタン＝ギガント。
伯爵子息で、先日陛下に即位したジョエル様の側近で、近衛騎士隊長である。

因みに父は騎士団長だ。

もっとも、前陛下の退位に合わせて父も退官し、今では領地で悠々自適。

領地経営をしているが、後継だからと仕事を半分押し付けてくる。



27歳になったが、まだ俺は独り身である。




「タイタン！」


騎士団の仕事や訓練の隙間に顔を出す、ハニーブロンドの青年。


さらさらの髪でかわいい顔をしているが………



「なんだルピ。」

「俺と結婚して！」


「お前なあ、そうやってお前が押しかけるから、俺は結婚出来ないんだぞ？」

「責任とるからさあ、結婚しようよ。俺、巨乳だよ？」


「それは胸筋だろう？」


「胸がでかいことには変わりない。」



「伯爵夫人は忙しいんだ。領地経営もしなきゃならんし、社交で着飾ったライバルと戦わなきゃならん。」


「分かった！それができりゃいいんだな？」


なんと前向きな。





その日の晩にルピは俺の屋敷に押しかけた。



「伯爵夫人。俺に夫人のいろはを教えてください！」