【完結】美貌のオメガは正体を隠す

竜鳴躍

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番外編など

海遊び

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上津野二です。
兄は、一でハジメ、僕はアルと読みます。

名前は父親が決めたそうですが、適当もいいとこです。

まあ、良いですけど。

一応、兄と同じくアルファです。


今、僕は海さんを見守っています。

陸さんと恵さん、空はお昼ごはんの準備をしていて、一兄と豊さんは飲み物とか氷の買い出しに行きました。



「ねえねえ、そこのき」

チンピラは威嚇します。


「なっ、なんでもありません。すみません。」

海さんが気づく前に、追い払えました。

一睨みで済ませられるなんて、アルファは楽でいいです。



僕って割と強い上位アルファみたいです。
アルファとしての格だけでいったら、もしかしたら、一兄や陸さんたちより強いかも。


「あるくん!お魚!いっぱいいたっ!」

ズブズブ、サンダルで入って。


「ちょ…。海さん、危ないですよ!」



岩場はごつごつしてるし、サンダルなんて滑りやすい。

それなのに、魚みたさに奥まで入るんだから!


「あぁっ!」


あぶなっ!ほら、いわんこっちゃない!サンダルは滑るんだから!



ぶくぶく……。



「ひゃああ!!!あるくん!あるくんっ!ごめんっ、しっかりしてえ!」


滑った海さんの下敷きになった僕は、海に背中から突っ込みましてね。

ええ。何の準備もなく背面から海にドボン。

溺れますよね。


海さんはずぶぬれだけど、怪我がなくて何よりです。





ふわっ。

海から僕を引き上げてくれたのは、京くん。


「…っ、かはっ、は、う、あ………!!」


せき込んで、海水を吐く、しょっぱ…。

鼻がいたっ。



「あああああ!あるくーん!よかったー!!!!もう、あんな危ないことしないから!」

全くですよ。



「……も。ありがとございます。もういいん…すか。」



「撮影?いや、もう少しだけど。撮影してたところから見えたから。」

見てたんですね。海さんを。



この人も素直になったらいいのになぁ。

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