国で一番醜い子は竜神の雛でした。僕は幸せになれますか？

エピローグ

国で一番醜い子は竜神の雛でしたが、僕は幸せになれました。

「えっ、ちょ。ちょっと。」


僕は二人の子どもたちに手を引かれて、赤いカーペットの上を歩く。

服装は純白のドレス。

長いヴェールが床を華麗に装い、波のよう。



「シャイナ。」


ついた先には、真っ白なタキシードのだんなさま。



「グランドさま…。」





「ふふ、僕たちからの結婚記念日のお祝いだよ！」
人間の街で、イエローが一番きれいなドレスを仕入れてきたのだそうだ。

「私たちの結婚式、いいなあ、っておっしゃってたでしょ？」

プラチナがフレアの腰を抱いて笑う。



「綺麗だよ、シャイナ。出会ったときから綺麗だと思ったけど、一番きれいだ。」

「グランドさま…。グランドさまもカッコいいです。」



国で一番醜いと嫌悪された僕。

見世物小屋に売られた僕。

それをグランド様が助けてくれた。

最後まで手を離さないで、僕を選んでくれた。


可愛い子どもが二人もできて、きっともうすぐ孫も生まれて…。


お父さんお母さんにも会えて、愛情がたくさんで。


僕は、幸せ…。




家族の祝福の中、今までのことが頭をよぎって、僕は涙で前が見えない。




「ずっと、ずっと愛してます。」

「ああ。私も、ずっと愛しているよ。」




２人で優しいキスをして。






僕は幸せになれました。

きっと、ずっとこれからも、僕は幸せです。






end