国で一番醜い子は竜神の雛でした。僕は幸せになれますか?

竜鳴躍

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プラチナ

私の兄はどうしようもない…

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私の兄は綺麗な人だ。

可愛いし、私は好きだけど。

でも、どうしようもない人だと思う。


兄から5年遅れて成人となり、私が母の後の竜神になることが決まった。

……まあ、兄はやらかしてしまったからな。
人間の男と駆け落ち紛いのことをして失敗した大騒動で、竜神になる格が足りていないことが明らかだった。


あの時から、私が後継者になるんだろうなということは、雛ながらに思っていた。

とはいっても、だいぶ先の話だ。

母は、まだまだ若い竜だし。





さて。私も成人したということは、そろそろ番になってもいいのかもしれないな。

兄はまだまだレモネさんと結ばれる気がしないし…。


両親に孫を抱かせるのは、私が先になりそうだ。



「フレア、アクア。」



私は竜の騎士舎に足を運ぶ。


この山に人間が迷い込んでいないか、この里に危険は迫っていないか。
境界を警備し、竜神を守るのは騎士の勤めだ。

母と仲の良い夫婦の子であるフレアとアクアは、騎士団の団長と副団長だ。

フレアがパワー系で、アクアは魔法も使う魔法騎士に近い。



2m近いのでは?という長身に分厚い筋肉のフレアは、レッドさんにそっくりだ。
こう見えて、お菓子作りが趣味でよく作って持ってきてくれる。

本人にその気はないのかもしれないが、雛の時から胃袋を掴まれている。



うーん。


どうやって攻めていくか。


やはり、外堀から埋めていくこととしようかな。


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