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スカイとレモネ編
ばれちゃった?
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どうしよう。
見られちゃった…。
きっと、僕が竜だってバレちゃってるよね。
リチャード様は僕を自室に連れて行き、侍従も侍女も入れず、カギを掛けた。
沈黙の後、ぎゅっと抱きしめられる。
「たとえ貴方がどんな存在だとしても、私は貴方を愛している……っ。」
ああ。
「僕、竜なの。お母さんは竜神で、お父さんは人間なの……。顔には額に鱗が一枚あるだけだけど、腕には鱗が生えてるし、竜の姿にもなるんだよ。ずっと、言えなかった。ごめんなさい……っ。」
「それでも、スカイ様が好きだ。きっと、あなたは美しい竜なんだろうな。」
抱き合って、じっと瞳を見つめる。
「お父さんはお母さんと結婚するために、命をかけて人間であることを辞めて、竜の世界に来たの。リチャード様は……僕のために命をかけてくれる?」
「もちろんだよ!」
うれしい。
お父さん、お母さん。お父さんみたいな人、いたよ。
僕の理想の王子様。
僕、この人と番になってもいいよね?
「僕、お父さんとお母さんに結婚を許してもらう!一度家に戻って、また来るから待ってて!」
リチャード様ともう一度ハグをして、僕は竜の住処に戻った。
見られちゃった…。
きっと、僕が竜だってバレちゃってるよね。
リチャード様は僕を自室に連れて行き、侍従も侍女も入れず、カギを掛けた。
沈黙の後、ぎゅっと抱きしめられる。
「たとえ貴方がどんな存在だとしても、私は貴方を愛している……っ。」
ああ。
「僕、竜なの。お母さんは竜神で、お父さんは人間なの……。顔には額に鱗が一枚あるだけだけど、腕には鱗が生えてるし、竜の姿にもなるんだよ。ずっと、言えなかった。ごめんなさい……っ。」
「それでも、スカイ様が好きだ。きっと、あなたは美しい竜なんだろうな。」
抱き合って、じっと瞳を見つめる。
「お父さんはお母さんと結婚するために、命をかけて人間であることを辞めて、竜の世界に来たの。リチャード様は……僕のために命をかけてくれる?」
「もちろんだよ!」
うれしい。
お父さん、お母さん。お父さんみたいな人、いたよ。
僕の理想の王子様。
僕、この人と番になってもいいよね?
「僕、お父さんとお母さんに結婚を許してもらう!一度家に戻って、また来るから待ってて!」
リチャード様ともう一度ハグをして、僕は竜の住処に戻った。
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