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両親
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「御子さま。お美しゅうございます。」
「神々しい……。」
「さすが次期竜神さま。」
僕を着替えさせた人たちが口々に僕を褒める。
ドレスのように裾が長いローブは真っ白な中に銀が織り込まれ、歩く度にキラキラと輝き、髪にはサファイアの飾りが揺れるティアラが飾られた。
着替えの前には湯浴みで磨かれ、いい香りのするオイルで整えられて、肌が明るくなった気がする。
「本当に僕は綺麗かしら。醜いと言われていたのに………。鱗がなくなっただけで、それほど変わるかしら。」
「人間には分からないのです!あの、完全に人間態になりきれない、いじらしい幼体の愛らしさを!」
「御子さまは、美しいです!」
そう言われて姿見の前に連れて行かれた。
自分じゃないみたい。
綺麗な人がそこにいる。
グランド様に見て欲しかったな。
靴の音がして、黒い人が現れた。
「準備が出来たようだな。竜神様のもとへ案内する。」
城の中はひやりと涼しく、かといって寒くはない。
あちこちで水が流れ、美しい花が咲いている。
「おお……私たちの可愛いシャイナ。」
「やっと会えた………」
折り重なるように佇む2匹の竜。
白銀に輝く大きな竜が、僕を出迎えた。
「黒竜のアーサー。大義であった。」
黒い人は頭を下げる。
この人たちが僕の両親。
僕はゆっくり、前に進んだ。
「神々しい……。」
「さすが次期竜神さま。」
僕を着替えさせた人たちが口々に僕を褒める。
ドレスのように裾が長いローブは真っ白な中に銀が織り込まれ、歩く度にキラキラと輝き、髪にはサファイアの飾りが揺れるティアラが飾られた。
着替えの前には湯浴みで磨かれ、いい香りのするオイルで整えられて、肌が明るくなった気がする。
「本当に僕は綺麗かしら。醜いと言われていたのに………。鱗がなくなっただけで、それほど変わるかしら。」
「人間には分からないのです!あの、完全に人間態になりきれない、いじらしい幼体の愛らしさを!」
「御子さまは、美しいです!」
そう言われて姿見の前に連れて行かれた。
自分じゃないみたい。
綺麗な人がそこにいる。
グランド様に見て欲しかったな。
靴の音がして、黒い人が現れた。
「準備が出来たようだな。竜神様のもとへ案内する。」
城の中はひやりと涼しく、かといって寒くはない。
あちこちで水が流れ、美しい花が咲いている。
「おお……私たちの可愛いシャイナ。」
「やっと会えた………」
折り重なるように佇む2匹の竜。
白銀に輝く大きな竜が、僕を出迎えた。
「黒竜のアーサー。大義であった。」
黒い人は頭を下げる。
この人たちが僕の両親。
僕はゆっくり、前に進んだ。
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