5 / 90
竜を追え
しおりを挟む
空を飛ぶ竜人を見た。
見世物小屋のオーナーは歯ぎしりをしながら、関わらないと決めた。
悔しいが、竜の怒りを買いたくはない。
石化した部下は返って来ない。
恐ろしい。
しかし、オーナーはただでは転ばず。
石化した部下を見世物小屋に置いた。
あの夜。
竜に気付いた者達がいた。
ノースリーブ王国では、見張り番が飛び立つ竜人を見た。
この国に竜がいたのか!?
国内を調べれば、鱗の生えた青年が汚らしい孤児として教会にいたという。
赤ん坊の時に山で拾われ、教会に預けられた男は、ずっと下働きをしていた。
汚いと蔑まれ、ずっとこき使われ、揚げ句見世物小屋に売られ――――。
「竜は宝だ!その涙は万能薬となり、
血は不死をもたらす。力は国の守り神に。竜が飛び立ったのはお前のせいだ!」
「ひいい!でも、あれは翼も尾も!」
「馬鹿者!竜は普段は目立たぬよう人型だ!」
司祭を人身売買の罪で投獄すると、王は騎士を呼んだ。
「お呼びでしょうか。」
黒髪の漆黒の騎士。
陛下の御前で膝をつく。
「わが国から竜が失われた。隣国の方へ飛んだようだ。他国が気付く前に、何としても連れ戻すのだ。多少、傷つけても構わん。」
「御意。」
「頼んだぞ、アーサー。」
アーサーと呼ばれた騎士は、騎士の礼をして音を立てずに去った。
その頃二人は、隣国の市場にいた。
見世物小屋のオーナーは歯ぎしりをしながら、関わらないと決めた。
悔しいが、竜の怒りを買いたくはない。
石化した部下は返って来ない。
恐ろしい。
しかし、オーナーはただでは転ばず。
石化した部下を見世物小屋に置いた。
あの夜。
竜に気付いた者達がいた。
ノースリーブ王国では、見張り番が飛び立つ竜人を見た。
この国に竜がいたのか!?
国内を調べれば、鱗の生えた青年が汚らしい孤児として教会にいたという。
赤ん坊の時に山で拾われ、教会に預けられた男は、ずっと下働きをしていた。
汚いと蔑まれ、ずっとこき使われ、揚げ句見世物小屋に売られ――――。
「竜は宝だ!その涙は万能薬となり、
血は不死をもたらす。力は国の守り神に。竜が飛び立ったのはお前のせいだ!」
「ひいい!でも、あれは翼も尾も!」
「馬鹿者!竜は普段は目立たぬよう人型だ!」
司祭を人身売買の罪で投獄すると、王は騎士を呼んだ。
「お呼びでしょうか。」
黒髪の漆黒の騎士。
陛下の御前で膝をつく。
「わが国から竜が失われた。隣国の方へ飛んだようだ。他国が気付く前に、何としても連れ戻すのだ。多少、傷つけても構わん。」
「御意。」
「頼んだぞ、アーサー。」
アーサーと呼ばれた騎士は、騎士の礼をして音を立てずに去った。
その頃二人は、隣国の市場にいた。
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
561
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる