王様との縁談から全力で逃げます。〜王女として育った不遇の王子の婚姻〜

竜鳴躍

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俺のお嫁さん

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アリステラとクロウの結婚式は大成功。

人間は、品のあるクロウたちに好感を持ったし、人間型の魔物は見た目のいい人が多いことが分かって、こっちでタレント活動する魔物も増えてきた。

最近流行っているドラマは、狐の魔物のイケメンと人間の少女の種族を越えたラブストーリー。


そういえば、クロウのところのシロさんも凄くカッコイイ人だった。
蜘蛛のアラクネさんの腰を抱いていたから、二人はそういう感じなのだろう。


アバロン様は、男の子の双子を産んだ。1番、サークレット様が喜んでいたらしい。
アバロン様も肩の荷がおりたような、スッキリした顔をしていた。


俺もあの後、赤ちゃんが出来て。
アレキサンドラと名付けた赤ちゃんは、俺に似た女の子。


彼女が産まれて、キールの心配先が分散されたから、オニキスはよかったみたい。

そして、アリステラとクロウにも。



「やった、よかった! 三つ子だっ。ありがとう、アリステラ。」

ユートピアへ皆で転移して、見守る中、アリステラは可愛い神狼の赤ちゃんの男の子を3人産んだ。


「私達は多産なので、一度に3人くらい産まれます。でも、大体赤ちゃんのうちに死んでしまうの。」

クロウのお母様が愛おしそうに赤ちゃん達を見つめる。


「この1番小さい赤ちゃんは、見た目は神狼だけど、生命エネルギーは人間だわ。中身は人間に近いかも。神狼にしては、たいして強くなれないかもしれないわね……。」


かわいそうだけど、ここでは長生きできないかもしれない。

人間を食べるのは禁止したけど、魔物が魔物を食べるのは止められない。

いつか、食べられてしまうかも。


「それだったら、俺に頂戴!」

「オニキス!?」


「ねえ、帝国なら無事に育てられるよ。大好きなお兄様とお姉様の子だもの、大事にする。俺のお嫁さんにするんだ。」
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