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精霊王
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手を引かれて、広い浴室へ行く。
今日はお湯にいい香りのするオイルが混ぜられ、ピンクの花びらが浮かんでいる。
「ああ、ユンスが気を利かしたらしい。」
「そ、そう……。」
つまり、今夜ヤルぞ!って城の皆が知ってるってことか。
妃になるんだから、それでいいのか。
やっぱり、早くたくさん欲しいんだよな。
「脱いで。アルフォンス。一緒に入ろう。」
緊張して、ボタンが外せない。
結局、キールが脱がせていく。
ああ、やっぱりキールの方が大人だな。
悔しいけど、かっこいい体。
俺は魔法士タイプだし、精霊が混じっているから、鍛えてもそんなにがっしりにはなれないんだ。
「洗いっこをしよう。」
キールの大きな手が体に触れる。
指先にビクッとなってしまう。
「やっぱり、いや?」
首を振る。
「は、恥ずかしい、だけっ。」
俺も石けんをつけて、キールを洗う。
厚い胸板。きれいに割れた腹筋。
普通でも俺より大きい……。
キールの手も俺の股にのびる。
中心を梳かれて、その奥。皺の一つ一つをきれいになぞり、ぷつっと中へ指が入る。
「……んンっ。」
「苦しい?」
「だい、じょうぶ。」
指が増やされ、柔らかくなったそこをお湯で。中がきれいになる。
「なんか、へん、あっ。」
抱き上げられ、湯の中へ入る。
抱きかかえられたまま、キールは、俺の中を指で溶かして。
「ん、は、はん。 ふ……」
唇が深く重なる。
お湯の中だから音は聞こえないから恥ずかしくないけど、中の刺激で俺のも立ちあがって固くなっていて。
「ああっ!」
やだ、お湯の中にだしちゃった……。
「イッたんだね、かわいい。」
「……もう、もっ。いこ?」
ベッドにいきたい。
二人濡れた体を、魔法で乾かした。
「一瞬で乾くなんて便利だね。」
そんなに早くベッドに行きたいの?と囁かれて、恥ずかしい。
「はやく、ほしいっ。」
顔を見ては言えない。
柔らかいベッドに横になる。
二人分の重さで沈む。
「入れるよ。アルフォンス。」
脚を捕まれ、そこを見られている。
呼吸を止める。
硬くて大きなモノの先走りを感じる。
早く挿れて。
ズブズブと、割り開くようにゆっくりと中へ入っていく。
お腹の中にきれいに埋まる。
「あ、あぁっ。」
ゆるゆると腰が揺れ、次第に激しく求められる。
「あ、あああ!あん………ッ!キールッ! キール!!」
腰を打ち付けられる音。
キールの肩に縋って。
腕を回して。
「あ………。」
体の奥へ、熱い液体が注がれて、自分の体が受け入れる音がする。
子宮?の中に子種が。
「……キール。よかった?」
互いに息を切らせて、見つめ合う。
「よかったよ。アルフォンスは気持ちよかった?」
こくんと頷けば、アルフォンスに抱きしめられる。
「………あと何回かイケそうなんだけど。いいかな?」
いいよ。
かわいい赤ちゃん。孕ませて。
体の向きを変えて、再びベッドを軋ませる。
「オフィリア! クロノス王国の王が、何故クリスタル帝国の妃になるのだ!」
全体的に青い光に包まれた、森深い、
花々が咲き誇る精霊界の中央。
一番大きな神樹には、精霊王がいる。
オフィリアによく似た美貌。長い翠の髪に金色の瞳。
オフィリアの父親であるアバロンだ。
父親といっても、精霊は自然から生まれるから、人間のような血縁はないのだが。
姫というのは、精霊の中でも精霊王の次に上位の女型の個体であるにすぎない。
「仕方ないじゃない。私の夫を殺して、加護無しが王になったのよ。資格のあるうちの子は王になる前に、帝国の妃になったのだもの。二人は愛し合ってるの。盟約で引き裂くのは、かわいそうよ。」
「うぅむ………。だが、盟約は絶対。」
次は、椿から産まれた姫を嫁がせようかと思っていたのだが。
「国の統合で加護が帝国にも延びたのは分かった。二人の子が王統としてつづけば、同様に加護は受け継がれるだろう。だが、簡単に認めるわけにはいかない。」
「お父さまのわからずや!精霊姫を嫁がせるのは、繋がりを維持するためでしょう!別に違う方法を考えてもいいじゃないの!!」
「帝国の王は、呪われた一族の末裔だ。」
「なによ、それ!!」
「変わった魔法を使うだろう?回復魔法。過剰な回復により細胞を破壊する魔法。脳に作用して行動を制限する魔法。そして、体の中を改造する魔法。精霊も見えるだろう?」
あれは、精霊界を追放され闇に堕ちた、生命を司る神樹の精霊の成れの果て。
何代か前の精霊王の子孫だよ。
「私も、帝国に行くぞ。」
今日はお湯にいい香りのするオイルが混ぜられ、ピンクの花びらが浮かんでいる。
「ああ、ユンスが気を利かしたらしい。」
「そ、そう……。」
つまり、今夜ヤルぞ!って城の皆が知ってるってことか。
妃になるんだから、それでいいのか。
やっぱり、早くたくさん欲しいんだよな。
「脱いで。アルフォンス。一緒に入ろう。」
緊張して、ボタンが外せない。
結局、キールが脱がせていく。
ああ、やっぱりキールの方が大人だな。
悔しいけど、かっこいい体。
俺は魔法士タイプだし、精霊が混じっているから、鍛えてもそんなにがっしりにはなれないんだ。
「洗いっこをしよう。」
キールの大きな手が体に触れる。
指先にビクッとなってしまう。
「やっぱり、いや?」
首を振る。
「は、恥ずかしい、だけっ。」
俺も石けんをつけて、キールを洗う。
厚い胸板。きれいに割れた腹筋。
普通でも俺より大きい……。
キールの手も俺の股にのびる。
中心を梳かれて、その奥。皺の一つ一つをきれいになぞり、ぷつっと中へ指が入る。
「……んンっ。」
「苦しい?」
「だい、じょうぶ。」
指が増やされ、柔らかくなったそこをお湯で。中がきれいになる。
「なんか、へん、あっ。」
抱き上げられ、湯の中へ入る。
抱きかかえられたまま、キールは、俺の中を指で溶かして。
「ん、は、はん。 ふ……」
唇が深く重なる。
お湯の中だから音は聞こえないから恥ずかしくないけど、中の刺激で俺のも立ちあがって固くなっていて。
「ああっ!」
やだ、お湯の中にだしちゃった……。
「イッたんだね、かわいい。」
「……もう、もっ。いこ?」
ベッドにいきたい。
二人濡れた体を、魔法で乾かした。
「一瞬で乾くなんて便利だね。」
そんなに早くベッドに行きたいの?と囁かれて、恥ずかしい。
「はやく、ほしいっ。」
顔を見ては言えない。
柔らかいベッドに横になる。
二人分の重さで沈む。
「入れるよ。アルフォンス。」
脚を捕まれ、そこを見られている。
呼吸を止める。
硬くて大きなモノの先走りを感じる。
早く挿れて。
ズブズブと、割り開くようにゆっくりと中へ入っていく。
お腹の中にきれいに埋まる。
「あ、あぁっ。」
ゆるゆると腰が揺れ、次第に激しく求められる。
「あ、あああ!あん………ッ!キールッ! キール!!」
腰を打ち付けられる音。
キールの肩に縋って。
腕を回して。
「あ………。」
体の奥へ、熱い液体が注がれて、自分の体が受け入れる音がする。
子宮?の中に子種が。
「……キール。よかった?」
互いに息を切らせて、見つめ合う。
「よかったよ。アルフォンスは気持ちよかった?」
こくんと頷けば、アルフォンスに抱きしめられる。
「………あと何回かイケそうなんだけど。いいかな?」
いいよ。
かわいい赤ちゃん。孕ませて。
体の向きを変えて、再びベッドを軋ませる。
「オフィリア! クロノス王国の王が、何故クリスタル帝国の妃になるのだ!」
全体的に青い光に包まれた、森深い、
花々が咲き誇る精霊界の中央。
一番大きな神樹には、精霊王がいる。
オフィリアによく似た美貌。長い翠の髪に金色の瞳。
オフィリアの父親であるアバロンだ。
父親といっても、精霊は自然から生まれるから、人間のような血縁はないのだが。
姫というのは、精霊の中でも精霊王の次に上位の女型の個体であるにすぎない。
「仕方ないじゃない。私の夫を殺して、加護無しが王になったのよ。資格のあるうちの子は王になる前に、帝国の妃になったのだもの。二人は愛し合ってるの。盟約で引き裂くのは、かわいそうよ。」
「うぅむ………。だが、盟約は絶対。」
次は、椿から産まれた姫を嫁がせようかと思っていたのだが。
「国の統合で加護が帝国にも延びたのは分かった。二人の子が王統としてつづけば、同様に加護は受け継がれるだろう。だが、簡単に認めるわけにはいかない。」
「お父さまのわからずや!精霊姫を嫁がせるのは、繋がりを維持するためでしょう!別に違う方法を考えてもいいじゃないの!!」
「帝国の王は、呪われた一族の末裔だ。」
「なによ、それ!!」
「変わった魔法を使うだろう?回復魔法。過剰な回復により細胞を破壊する魔法。脳に作用して行動を制限する魔法。そして、体の中を改造する魔法。精霊も見えるだろう?」
あれは、精霊界を追放され闇に堕ちた、生命を司る神樹の精霊の成れの果て。
何代か前の精霊王の子孫だよ。
「私も、帝国に行くぞ。」
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