聖なる夜の奇跡と

それぞれの聖なる夜

ロイ×シン R18

「帰ってきたあ。用意してたディナー。いらなかったなあ。」

王太子であるロイだが、手先が器用で少女趣味。
いわゆる乙男である。

戻ってきた夫婦の寝室は、ロイの手作りの人形やリボンで飾り付けられ、お手製のケーキやローストビーフ、エンドウ豆のクリームスープなどが並ぶ。

薔薇の形のリンゴのタルトは自信作だ。


「いいよ、あんまりむこうでつままなかったし。遅い時間だけど今日くらい。」


「ほんと！」

ぱあっと顔がほころぶ。


僕よりずっと、ロイの方がかわいいと思う。


「お行儀悪くベッドでたべない？僕、エッチもしたいし。」

「ひゃい……。」

ロイの声がうわずる。






ベッドサイドのタルトをつまんで、口元に運ぶ。

泡がしゅわしゅわ。ピンクのシャンパンはゴールドの衣装を着てキラキラ。

クリームスープは冷製だから大丈夫。


ケーキはラズベリーがたっぷり。

ローストビーフにもベリー系のソースがかかっているのは、ロイらしい。



「ロイ、大好き。」

「シン…。絶対に離さないから。」



ゆらゆらと体の上で揺れる僕はきっと淫らで。


そして、今夜は特別。




メリークリスマス。